雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

腐女子による腐女子のための、東方神起妄想小説サイト。ホミン・ミンホどっちも有です。

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

FC2カウンター

ランキング

皆様の愛を葉月へ… にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

プロフィール

葉月

Author:葉月
雪・月・花 ~From.Sweet Drops~へようこそ!
このblogは東方神起大好き腐女子による腐女子のための妄想小説サイトです。
R18要素含みます。
ご覧になる方は、自己責任にてお願いいたします。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (0)
葉月の雑記 (59)
Spinning (57)
REAL (27)
Can't stop Fallin' Love (19)
Birth Day SP (1)
WITH (2)
T 1 Story (3)
DIRT (103)
DIRT 番外編 (2)
metropolis (47)
君のいない夜 (50)
Chandelier (45)
愛をもっと (37)
Tea for Two (3)
Bittersweet (270)
短編 (42)
MIROTIC (248)
Singin' in the Rain (53)
Love in the ice (65)
Your Man (110)
Beside (48)
Double Trouble (57)
TAXI (76)
Heaven's Day (54)
恋焦がれて見た夢 (75)
バンビーノ! (69)
Stranger (80)
キ・セ・キ (127)
Love Again (69)
DARKNESS EYES (77)
366日 (115)
Rise... (38)

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
小説・文学
16位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
BL
1位
アクセスランキングを見る>>

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

バンビーノ! 27

バンビーノ




バンビーノ! 27



★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



夢を見た。

懐かしい、幼き日の夢。

小さいころから、僕のヒーローは父だった。

いつか父のようになりたい。

どんなヒーローも僕の父には適わない。

けれど、いつからだろう。

それが変わってしまったのは…。

確かに経営も面白いと思う。

奥が深く、答えがひとつとは限らない。

アプローチの仕方は千差万別。

ひとつ選択を間違えれば、一気に山の頂上から滑落する。

でも、その選択肢は人の数ほどもある。

いくつ選択肢を見つけられるか、そしてその選択肢の中で一番リスクが少なく効果的なものはなにか。

消去法にも似た方法で、頭の中で選択肢をひとつずつシュミレートして答えをはじき出していく。

まるでゲームのように。

でも、それは単なるゲームではなく、自分の人生はもちろん、家族の運命さえ左右する恐ろしいゲーム。

大人になるにつれ、その恐怖に蝕まれていった。

選択肢を前にすると恐怖が足元から湧いてきて、身動き取れなくなる。

きっと、僕は弱い人間。

何よりも、自分たちのための成功を思って選択したことが、誰かにとっての不幸だと知ってしまった。

全員が幸せになれる選択肢はない。

誰かが上に行くと言うことは、誰かが蹴落とされるということ。

僕が歩いてきた道は、父の手で作られた、様々な人々の屍の上に成り立つ不安定な道。

人を踏み台にしてのし上がってきた、人工の山。

それに気づいたとき、僕はヒーローと思っていた父がヒールに見えた。

もちろん、社会というものはそういうものだ。

上に立つもの、それを支えるもの。

平等な世の中など存在しない。

どれだけ平等を目指しても、必ず差は生まれてしまう。

それは、仕方ない。

頭ではわかっている。

でも、僕は嫌だ。

誰かを踏みつけてのし上がっても、そこに僕の求める幸せはない。

きれいごとだと笑われるかもしれないけれど、みんな同じように幸せでありたい。

僕は、生まれながらにして人を踏み台として歩く道を与えられている。

もちろん、采配ひとつで転げ落ちるもろい道。

これでいいのか?

僕が求めているものはこの道の先にあるのか?

考えた末、至った結論は否。

所詮、僕は人の上に立つ器を持ち合わせていない。

小さな人間だ。

だんだんと幼いころに抱いた夢が色あせ、彷徨い始めた。

そして、また気づく。

空っぽな人間だということに。

父の恩恵だけで存在しているんだということに。

虚しくなった。

やるべきことを見失い、やりたいことを見つけられず、時間だけが過ぎていく。

そんな僕に、またしても道を拓いてくれたのは父だった。

「お父様」

「チャンミン、まだ起きていたのか?」

「はい。ちょっと、眠れなくて…」

「おいで」

仕事で毎晩帰宅は遅い。

一緒に夕飯を食べられるのはよくて週に1度。

酷い時は1か月くらい顔を見ないときもある。

眠れなくて、少し喉が渇いた気がして起きてきた深夜2時。

リビングにその姿を見つけたんだ。

「最近はあまりチャンミンとゆっくり話せるときもなかったな。寂しくはないか?勉強は順調か?」

「はい、大丈夫です」

寂しくはないし、勉強はいつも通り。

でも、心にかかった重い雲がいつまでたっても晴れない。

「そのカバン、初めて見ます」

「これか?最近、見つけたんだ」

珍しい、と思った。

父は大概にして高級ブランドを身に着けている。

身分を誇示するかのように。

でも、いま父が持っているのは見たことのないブランドだった。

「なんでも、若い青年が自分でデザインして作っているらしい」

「見てもいいですか?」

「あぁ、もちろん」

差し出されたカバンはずっしりと重い。

まだ、新しいようで、皮のにおいがふわりと香る。

「…」

デザイン、フォルム、ディテール、どれも繊細。

内ポケットなども充実していて、皮の重厚感はあるのに柔らかい。

「どうだ?」

「スゴイです。僕、こんなカバン見たことない…」

「私も初めてだよ。昨今、製造はすべて工場任せなのに、彼はすべて手作業で仕上げているそうだ。ブランドの価値としてはまだ低いけれど、高額なのもうなずける。だが、その値段も実物を見れば相応しい…いや、それ以上の代物だ」

父の言葉に僕は大きくうなずいた。

その通りだと思ったから。

「いつか、チャンミンも自分で働いたお金で買いなさい。頑張った自分へのご褒美に」

「はい」

必要なものは父が買ってくれる。

でも、必要でないものや高価な装飾品は買ってくれない。

それが父の教育方針。

僕も、求めたりはしたことがなかった。

それが当たり前だったし、父のやり方は間違っていないと思っていたから。

友人に言わせるとおかしいらしいけど。

「相当気に入ったみたいだな」

カバンをじっと見つめていると、そんな声がかかった。

顔を上げれば、父が優しい笑顔で僕を見つめている。

「はい」

「今度のレセプションにこのデザイナーも来るそうだ。どういう人なのか、私もいまから楽しみで仕方ない」

嬉しそうに語る父に微笑み、カバンへと視線を戻す。

なんだろう…。

すごく、胸が高鳴っていた。

まるで僕の求めていたものが今、目の前にあるように。

「ほら、そろそろ寝なさい。明日も学校だろう?」

「はい。おやすみなさい」

もう少しカバンを見ていたいけど、父の邪魔になってしまう。

それに、明日も学校。

睡眠不足では授業も捗らない。

水を飲んで再び部屋へ。

ベットへ横へとなり、目を閉じた。

でも、一向に眠気は来ない。

それどころか、先ほど見たカバンが頭から離れなかった。

何度も寝返りを打って、それでも眠れずに迎えた朝。

完全に寝不足だ。

でも、学校には行かなくてはならない。

朝食をコーヒーで流し込み、学校で勉強をして。

ふと、駅前の本屋に目が留まった。

「…」

気づくと本を手に取っていた。

初心者向けのカバンの作り方と書かれたその本。

それだけを手にレジへと向かい、急いで帰るなり本を広げた。

なんだろう、この胸の高鳴りは。

ドキドキ、ドキドキ。

1冊読み終えるころには、作りたいと思っていた。

僕は経営者には向いていない。

それはもう、だいぶ前からわかっていた。

父にも言われた。

お前は優しすぎる。

経営者たるものと、厳しくなくてはいけないと。

優しさは仇になると。

でも、僕にはムリ。

利益を上げるためなら手段を択ばない。

それが多少汚いやり方であっても。

父の言うことはわかるし、経営者たる者、そうでなければならないとわかってはいる。

だからこそ、僕には向かないとわかった。

ならば、何がしたいのか。

その答えがいま、目の前にある気がした。

経営ではなく、自らの手で何かを生み出したい。

作り出したい。

僕にどこまでできるかはわからないけど、そんな才能ないかもしれないけど。

でも、これだと思った。

それから僕は、モノづくりに没頭した。

成績を維持する程度に勉強をし、睡眠時間を削って。

最初は酷いものだった。

でも、だんだんと変わっていく。

成長できている。

作品がひとつできるたびに、成長を自ら感じることができる。

そのうち、それでは満足できなくなった。

世界にひとつしかないものを作りたくなった。

だから、デザインの勉強を始めた。

自分が使うならこういうのがいいという、そんな理想をひとつずつ具現化する作業。

ただ黙々と、ただ坦々と。

そうして僕の高校生活が終わりを告げる。

同時に、転換期がやってきた。

久しぶりに早く帰ってきた父に、想いを告げた。

何度も、何度も。

けれど父は納得してくれない。

それはそうだ。

だって、父の跡を継げるのは僕だけ。

僕が継がないとなれば、いままで父が頑張って大きくしてきた会社が無に帰すこととなる。

でも、僕も負けられない。

初めて、自分の意志でやりたいと思ったこと。

抱いた夢。

1度しかない人生だからこそ、後悔はしたくない。

大学に入学して4か月。

僕は決断した。

大学に休学届を出し、家を飛び出した。

宛てもなく、ただ夢を叶えるために。



つづく。






にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

関連記事
スポンサーサイト

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメント

Re: タイトルなし

ひ◇み 様

ユノ様がチャンミン君にとっての憧れの人でした~(´∀`*)ウフフ
ようやくチャンミン君の気持ちを信じてくれました?
ひ◇み様ってば疑り深いんだから~www

ユノ様に憧れて家を飛び出し、拾ってくれたのがユノ様♡
奇跡というか、運命というか( *´艸`)
このふたり、どうなっていくのかな~??

お店、探しておいてくださいね!
頼みましたよっ!!

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 | HOME | 

Design byLoco-net::blog 
Copyright © 雪・月・花 ~From.Sweet Drops~.All rights reserved.