雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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metropolis 39

metropolis 39

どれくらいそうしていたのか…。

心の整理がつかないまま、答えを求めるようにチャンミンを見つめていた。

その視界の中で、チャンミンがゆっくりと振り返る。

「ユノ…」

「ん…」

「彼は、もうひとりの人間だね。感情があって、思考があって、地に足を付けて生きてる」

「そうだな…」

でも、オレは彼を傷つけた。

あの時、泣いていたのに手を差し伸べることも、胸を貸してあげることもせず、無視をした。

どれくらい傷ついただろうか。

最期のその瞬間まで、オレを慮ってくれた彼は…。

「だから、かな…?ちょっと羨ましくて、ちょっと…妬ましい」

「…」

「ユノが、僕以外の”誰か”を抱いたかもしれないって、知っちゃったから…」

誰か、と区別したチャンミン。

チャンミンもまた、オレと同じくアンドロイドとしての認識ではなく人間として認識していた。

「彼にとって、心は必要だったのかな…」

「え…?」

「もしも心がなければ、思い悩むことも苦しむこともないから…。僕が目指したものは…本当は単なる自己満足で、持たされた彼にとっては邪魔なものだったかもしれないって…」

咄嗟に出てくる言葉はなかった。

なぜなら、その問いかけの答えを持っているのは彼らしかいない。

オレたちは単に想像するしかできないから。

「聞いてみる…?」

「え…?」

手を伸ばして先ほどチャンミンが押したボタンをもう一度押す。

そして手を戻すついでにチャンミンを引き寄せ、すっぽりと後ろから包み込んだ。

『今度はなんだ?』

通信を切ってからまだ10分程。

少し呆れた様子のドフンに苦笑いを浮かべ、オレはチャンミンを抱きしめたまま身を乗り出した。

「ちょ…ユ、ユノっ」

落ちると思ったのか、慌てるチャンミンをもう一度引き寄せるようにして背をソファヘと戻す。

そして、画面に映るドフンへと呼びかけた。

『なんだ?』

「ドフンはさ、いま幸せ?」

『突然どうしたんだ?』

なんの脈絡もない問いかけに困惑を滲ませ、腕を組むようにしてソファヘと腰を下ろす。

「心があるから、苦しいこともあるだろ?」

『そりゃぁなぁ…。でも、それはお前たち人間だって同じだろう?考えなくてもいいことをぐだぐだ考えている人間だっているし、そこは考えろよって言うところを考えない人間だっている』

確かにその通りだ。
十人十色。

オレとチャンミンにしたって考え方はまるで違う。
だからこそ惹かれたのかもしれないが。

『ただ、オレたちが違うのは生まれ持ってのものではなく、お前というオリジナルが根底にあるということだ。基本はお前となんら変わらないよ。お前が眠っていた1000年近い時間を見て、生きてきて、いまのオレができた』

そうだった…。

初めて逢ったあの時の彼は、いまよりオレに近かったかもしれない。

ちょっと感情的で、がさつな感じが。
でも、いまは違う。

似ている部分もあるけれど、仕種だとか行動だとか言葉遣いだとか、至るところに見え隠れする個性。

これがドフンなんだと素直に思える。

『お前が事故に遭って、お前として生きることになって…正直、逃げ出したくなった時もある。でも、お前のお母さんがオレの背中を押してくれたんだ』

「…」

『逃げ出そうとしたオレを、優しく抱きしめてくれた。そのぬくもりが、忘れられない』

目を伏せ、微笑む姿は本当に母さんを想っている息子のようだった。

『疲れたなら少し休めばいいじゃない。あなたは急ぎすぎなのよって。もちろん、それは母親として息子に言った言葉だけど、オレにはそれが救いだった。大事な人を失ったオレにとっては』

ドフンにとっての大事な人。

それはチャンミンを基に作られたアンドロイドの1体に過ぎない。

でも、ドフンにとっては唯一の人。

本物のチャンミンではなく、もうひとりのチャンミンを愛した。

それは、彼の心が彼として認識した想いだ。

『最期まで、母さんはオレのこと心配してた。たぶん、母さんは気づいていたんだ。オレが、本物のチョン・ユンホじゃないってことを』

「え…?」

『お前はもうひとりの、私の息子よって。死ぬ間際、言ってくれた。その時、オレは初めて泣いたんだ。オレを認めてくれた人がいたって。オレは、チョン・ユンホじゃなくて別の存在なんだって』

母さん…。

仕事が忙しくて、あんまり実家に帰れなかった。

たまに電話すればオレの身体を気遣うばかりで、自分のことなんかいつだって後回しで。

最期の最後に、そばにいてあげられなかったことが悔やまれる。

『お前の母さんは、すげぇよ。ホント、すげぇ。本当の母さんだったらよかったのにって思った』

「…」

気づくと、オレは泣いていた。
こぼれる涙をチャンミンに拭われ、ようやく気付いた。

『お前が羨ましいよ。あんな優しい母さんと、愛する人と一緒にいられるお前が』

「ドフン…」

『ホントはお前に嫉妬してた。でも…短い時間だけどお前と一緒に過ごして、いろんな話して、オレだけの名前をくれて…いまは感謝してる。こうやってオレが誰かと出逢って感じた想いもすべて、生まれてなければ感じることができなかったって、ようやくわかったんだ』

そう言えるようになるまで、どれだけの葛藤があったのだろうか。

オレに推し量ることはできない。
だって、ドフンはオレじゃないから。

「ドフン…」

『ん?』

「ゴメン…。ありがとう…っ」

どんな言葉も意味がない気がした。
でも、そのふたつだけはどうしても伝えたかった。

『それはオレのセリフだろうが』

くっと噛み殺したような笑みを浮かべ、呆れたようにそう呟く。

『ありがとな。オレをひとりの人間として見てくれて』

その言葉がすべての答えを現しているようだった。
きっと、それが真実。

『だから、最初の質問の答え』

その言葉にチャンミンが息を飲む。

『オレは幸せだよ。愛する人に出逢えて、信頼する人に出逢えて。オレは幸せだって断言できる』

すうっと静かに吐く息が聞こえた。
それは、安堵の吐息。

一瞬硬直した表情にかすかな微笑みが宿り、瞳にはわずかに涙が浮かんでいた。

顔を向い合せ、笑顔を交わす。

そして、チャンミンは深呼吸をし、ドフンへと向き直った。

「ドフンさん」

『ん?』

「あの人に…父さんに、逢えますか…?」

いま、なんて言った…?

一気に涙は引き、オレは呆然とチャンミンの横顔を見つめていた。

40へ続く。



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コメント

ドフンの言葉が、胸に響く・・・。

なんだか、何時もいい意味で、葉月様には遊ばれてる気がします。
う~って苦しくなったり、あはは~って笑ったり、ほわわ~って嬉しい気持ち
切ない気持ち・・・。アリガトウございます。

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