雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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metropolis 40

metropolis 40

聞いてみるという言葉を残し、通信は途絶えた。

どう話したらいいのか、何を伝えればいいのか、ただ時間だけが過ぎていく。

ユノの胸に寄り添い、ただ時間だけが流れていく。

「…」

でも、このままじゃ駄目なのはわかってる。
暗い室内に浮かんだ切れ長の瞳を見つめ、僕は言葉を紡いだ。

「ゴメンね…?ずっと、言えなかった…」

受け止めるように、ユノが頷く。

きっと、なんとなくだけどユノは気づいている。

とても普通ではない状況が当たり前となってしまっているから、受け入れざるを得ない。

「ヒチョル、さん…?」

躊躇いがちに唇の隙間から零れ落ちた言葉。
僕は首肯するように、静かに微笑んだ。

「…僕のお父さんは、大学に勤めてた。すごく忙しくて、とても研究熱心で…お母さんが体調を崩して、もう危ないっていうときでも仕事優先で…そんなお父さんを僕はどうしても理解できなかった」

「…」

小さく息をつき、ユノの腕の中へと舞い戻る。

まだ心のどこかで理解できないでいる。
いや、認められないだけだ。

僕が幼いゆえに…。

「でも、理解したくて…唯一の肉親だから、お父さんだから理解したくて…」

そこまで言い、僕はは静かにかぶりを振った。

違うと。

また、人のせいにしようとしている弱い自分が、本当にイヤだ。

「僕は…お母さんの、最後の言葉を信じたかったんだ。お父さんはスゴイ人なのよって。だからお父さんを支えてあげて欲しいって。僕ならできるからって」

あのときの、母の祈りにも似た想いはその言葉となり、眼差しに宿り、必死に僕に訴えかけていた。

僕の心を突き動かすほどに。

「お母さんが亡くなってから、学校が終わるとすぐにお父さんのところに行った。何をしているのか、知りたくて。知っていくうちに、僕は興味を覚えたんだ」

父のようにはなりたくないと思いながらも、好奇心を抑えきれなかった。

学校の授業はあまりにもつまらなすぎて。
気づくと、入り浸っていた。

ほとんど家に帰らないほどに。

そして当然のように、辿るのは父と同じ道。
自覚すると同時に愕然とし、そして怖くなった。

許せない人間に僕自身もなろうとしていることが…。

「チャンミナ…?」

言葉に詰まっていると、優しい声が降り注ぐ。

大丈夫だと、広い腕が僕を包み込み、大きな手のひらが背中を優しく撫でた。

耳元で聞こえる鼓動が何よりも僕の心を穏やかにしてくれる。

「何かを作るのって、楽しいよな…」

「…」

「基本、男って結構子どもじゃん?夢中で何か作ってると、時間も忘れて没頭してる。オレ、ガキの頃よく怒られてた。買ってもらったプラモデル造るのに徹夜して」

天井を見つめたままそう呟き、自嘲するように口元をゆがめる。

「ま、プラモデルとアンドロイドじゃ次元がまったく違うけどな」

その言葉に、心がふわっと軽くなる。
まるで羽根が生えたように。

声を立てて笑えば、ユノもまた楽しげに笑う。

不思議だな…。

ユノがいてくれるなら、何があっても大丈夫な気がする。

「ユノ」

「ん~?」

「…ありがとう」

ぽんぽんと、規則正しく触れていた手がピタリと止まる。
顔を上げると、いぶかしむように僕を覗き込むユノの顔があった。

「何が?」

「僕を、選んでくれたから…」

「ん~…」

眉間にしわを刻んだ表情で首をひねり、ぽりぽりと鼻の頭をかく。

「選ぶ、とか違うんじゃないか…?だって、オレは最初からチャンミナが好きだったわけだし。どちらかって言えば運命?」

「…」

運命。

なんかその言葉の意味が照れ臭い。

そういうことをさらっと言えてしまうユノはある意味スゴイと思う。

「だってさ、オレがカギを忘れて学校行ったのも、たまたまそれをチャンミンが見つけたのも偶然だろ?偶然ふたつも重なりゃもう”運命”でよくない?」

確かに、その通りなのかもしれない。

「それにさ、再会したのだってある意味偶然じゃん。オレがあのネックレスしてなかったら、こうして一緒にいることもなかった。しかもガキの頃にたかだか数日一緒に過ごしただけなのにだろ?それなのにオレってば後生大事にネックレスしてたもんな~」

我ながら一途だと大笑いするユノを見つめ、静かに微笑んだ。

もしかしたら、あんまり深く考える必要はないんじゃないかなって。

いつも必要以上に複雑に考えて、袋小路に追い詰められ、独りで混乱している。

「そういえばさ、あのネックレスってなんのモチーフなの?」

「え…?」

「聞こうと思っててすっかり忘れてた」

目を閉じて、思い出すのは母の姿。
指を絡めるように手を繋ぎ、引き寄せたその手にそっと口づけた。

「フルール・ド・リス」

「な、なに??」

「ユリの紋章のこと」

いまはこの指輪と形を変えた、僕たちが共に在るというしるし。
繋いだ手にあるその指輪を指先でなぞり、唇を寄せる。

「お母さん、ユリの花が大好きだったんだ。でも、フルール・ド・リスはユリじゃなくてユリ目のアイリスをモチーフにしてるんだ」

よくわからないと首をかしげるユノを見下ろし、真っ直ぐにその瞳を見つめる。

子どもの頃から変わらない、純粋なその瞳を。

「ユリの花言葉は純潔、無垢。フルール・ド・リスの意味は永遠の豊かな愛」

「それって、もしかして…」

言葉を遮るように口づけ、再び胸へと寄り添った。

あのときの想いが蘇ってくるようで、胸が熱くなるのを僕は感じていた…。



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