雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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366日 98

 366日-1




366日 98



★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



その後、何度か事務所から連絡があった。

自宅にも訪ねてきた。

インターホンで応答して、帰ってくれとだけ伝えて。

折り返しは、していない。

話すことなんかないし。

ボアの勝手な自己判断で僕は大切な人を失いかけている。

いや、現在失っていると言っても過言ではない。

おかげで散々悲しんで、散々苦しんで。

そして、たぶんユノはもっと悲しんでいる。

苦しんでいる。

ひとりで。

誰を頼ることもできずに。

シウォンから携帯番号は聞いたけど、登録はしたけど、連絡はしていない。

出てくれないだろうことはわかっているから。

どうにかして居所を見つけ出さないと。

逢って話をしなければ意味がない。

けれど、手掛かりはない。

なにひとつ。

シウォンに聞いてユノの実家を訪ねてみたけれど、既に他の人が住んでいた。

もうひとりの友人であるドンヘという人に聞いてみてもらっても、これと言って有力な情報はなくて。

完全に八方塞がり。

ただただ逢いたい気持ちだけが募っていく。

不思議だな…。

嫌いになるっていうことはないんだ。

全然。

逆にどんどん想いが深くなる。

ユノという存在が、どれだけ僕の心を占めているか突きつけられるみたいに。

常に僕の中にはユノがいて、ユノだったらこう言うだろうなとか下らない妄想してみたり。

思い出せば切なくなるけど、その切なさもユノを想うからこそ。

だから、受け止める。

目をそらさず、正面から、全身で。

逃げたって意味がない。

どうせ、ユノへの想いは消えることはない。

なら足掻くだけ無駄。

だから、ひたすらに想い続ける。

ユノが7年もの間、僕を愛し続けてくれたように。

これでお相子だ。

ちょっと違うかもしれないけど、でも…僕はそれでいい。

落ち込むたびに同じ結論に至って、また頑張ろうと前へ進む。

そんなことを繰り返しているうちに、ユノが僕の元を去ってから1年が経過していた。

ホント、時間が経つのって早い。

吐く息が白くなって、手がかじかむほど寒くて。

寒がりなユノはどうしているんだろう、なんて考えてみたり。

だって、ホントに寒い。

何しろ昨日までオーストラリアにいたから。

南半球に存在しているから、当然のことながら向こうは初夏。

仕事でどこかへ行くたびに増えていくユノのプレゼント。

今回はコアラの特大ぬいぐるみ。

とはいえ、渡せずに自宅で待機状態だけど。

「チャンミン」

「お疲れ様です、シウォンさん」

「とりあえず車に乗って」

「え?」

「いいから早く」

スタッフたちに感謝と別れの言葉を言う間もなく、車へと引きずり込まれた。

「何かあったんですか?」

「あぁ」

車は急発進。

なんか、ものすごく急いでいる。

「これ」

渡されたのは茶色い紙袋。

受け取れば、予想以上に重たい。

なんだろうか…。

シウォンに許可をもらい、封を切る。

そして、中から出てきたのは分厚い冊子。

しかもかなりしっかりとしたものだ。

タイトルは366日。

「ユノの写真集だ。今日発売で、サイン会が市内の書店で行われてる。いまから行けばギリギリ間に合う」

突然湧いてきたチャンス。

おそらく、これを逃したら次はない。

いや、あるかもしれないけど、長い時間がかかるだろう。

ドキドキと鼓動が早まる。

まさかの事態に緊張がこみ上げてきた。

「…」

手の中にはユノが撮った写真。

いったい、どんな写真が収められているんだろう…。

もしかしたら、離れていたこの1年をユノがどう過ごしてきたかがわかるかもしれない。

緊張しながらも、ゆっくりと表紙を開いた。

最初に映し出されていたものに、僕は息をのんだ。

そこにあったのは、僕がプレゼントした手袋だった。

だいぶくたびれてしまっているけれど、間違いない。

思わず手を伸ばし、指先でなぞっていた。

「ユノ…」

その写真に添えられた言葉は、”タカラモノ”ただその一言。

次のページには一緒に行ったヨーロッパでの写真。

そして、僕たちが愛し合ったベット。

ほとんどの時間を過ごしたリビングのソファ。

一緒に食事を取ったダイニングテーブル。

中には僕の部屋まである。

至る所に、僕たちの思い出が詰まっている。

自然と、涙が溢れてきた。

なのに微笑んでいる自分がいる。

もう、頭の中も、心の中も、ぐちゃぐちゃだ。

ひとつだけ確かなのは、ユノへの想いと、ユノがまだ僕を愛してくれているということ。

1枚1枚の写真に、綴られたひとつひとつの言葉に、その端々に感じられる。

同時に、逢いたくなった。

もちろんずっと逢いたかったけど、それ以上に、いまだかつてないくらいに。

「泣くなよ。抱きしめたくなるだろ?」

驚いて振り返れば、苦笑い。

「泣くのは、ユノを連れ戻してからにしろ」

「…はい」

正直、まだ連れ戻す術はない。

どうしたら考え直してくれるだろう…。

でも、チャンスはもう目の前。

考えている時間はない。

思ったまま、感じたままを告げるしかない。

写真集を静かに閉じ、目を伏せた。

落ち着かせるように深く呼吸をして、写真集を抱きしめて。

大丈夫。

絶対に連れ戻す。

取り戻す。

もう、決めたんだ。

だから、ユノ。

おとなしく僕に攫われて…?

あの時みたいに、逃がしてなんかあげないから。

「着いたぞ」

「はい。ありがとうございます」

看板を下げようとしていた入口。

すり抜けるように書店へと入り、列の最後尾へと並んだ。

あの青いパーテーションの向こうにユノがいる。

少しずつ前に進みながら、順番を待った。

一度は落ち着いた鼓動がまた早くなっていく。

ドキドキと、喧しいくらい。

そして、僕の番が来た。

持っていた写真集を静かに差し出す。

ペンを持ったユノが顔を上げたその瞬間、目が零れ落ちそうなほど見開かれた。

久しぶりに見るユノはげっそりとやつれていて、顔色もよくなくて。

抱きしめたい衝動に駆られる。

でも、まだダメだ。

「…」

ただお互いに、時が止まってしまったかのように見つめ合ったまま。

そして、ユノの唇がかすかに震えた。

耳には届かずとも、その唇は確かに言っていた。

チャンミナ、と。

「人の幸せは…誰が決めるものだと思いますか?」

「え…?」

気づくとそう問いかけていた。

これが正解なんかわからない。

いや、そもそも正解なんてないのかもしれない。

だから、思ったままを言葉にする。

「僕の幸せは、誰が決めるものですか?」

「…っ」

苦痛に歪んだ顔。

そんな顔をさせたいわけじゃないんだ。

ただ、考えてほしいんだ。

「人の価値を決めるのは人です。でも…幸せは、その人が決めるものだと思います」

耐え切れないと言わんばかりに視線がそらされ、ユノは俯いてしまった。

ペンを握る手が震えている。

「待ってます。僕たちが帰るべき場所で、ずっと待ってます」

一度は差し出した写真集を再び手に取る。

サインはないまま。

そして、背を向けた。

振り返ることなく。

ユノ自身の意思で帰ってきてくれると信じて…。




to be continued.







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