雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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366日 99

 366日-1




366日 99



★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



あの日、大学へと向かうチャンミンを見送った後、堰を切ったように涙があふれた。

悲しくて、辛くて。

でも、チャンミンのためには離れなければならない。

泣きながら荷物をまとめて、車へと乗り込んだ。

想い合っているのになんで離れなければならないんだと何度も立ち止まりかけて。

けれど、オレという存在は妨げになる。

チャンミンには一握りの人間しか歩くことの許されない、光に満ち溢れた未来があるから。

オレのせいでそれを踏みつぶすわけにはいかないんだ。

そう、必死に痛む心を宥めて。

ひたすら車を走らせて、チャンミンとの思い出が詰まった土地から離れた。

気づけば知らない場所に来ていて、いまさらながらにオレの帰る場所はどこにもないんだと痛感した。

広い路上の端に車を止めて、誰に憚れることもなく大声を出して泣きわめいて。

けれど、そんなことでどうにかなるはずもなく、抜け殻だけが残った。

思うように写真も撮れなくて、食事ものどを通らなくて。

あれは夢だったんだって思いこもうとしたけど、ダメなんだ。

だって、まだ覚えているんだ。

チャンミンの香りも、体温も、声も、表情も、仕種も。

あれは夢なんかじゃない。

愛してるって言ってくれたのは、幻なんかじゃない。

否定すれば否定するほどに、雁字搦めになって…。

ひとりではどうすることもできなくて、ドンヘに連絡を取った。

シウォンに連絡をしてしまえば、間違いなくチャンミンに伝わってしまうから。

飲めない酒をしこたま飲んで、頭は痛いし、気持ちは悪いし。

なのに、忘れられない。

チャンミンの声が聞こえてくるくらい。

「大丈夫ですか?」

優しく、オレを労わるように。

優しくなんか、するな。

オレはチャンミンに酷いことをしてる。

怒られても仕方がない。

嫌われてもしょうがないようなことを。

「飲めないお酒なんか飲むからですよ。ユノはこっち」

そう言って、コーラを指し示す。

幻聴だってわかってるのに、なぜか目の前にコーラが現れた。

続いて、頭を撫でる感触。

また、涙があふれてきた…。

あんだけ泣いたのに、まだ流れるんだな…。

枯れるってことはないのか…?

もう、いいや。

そう諦められたらどんなに楽だろう。

すべてを忘れてしまえたら、なかったことにできたなら。

意味もないたとえ話。

酔いつぶれて、さらに二日酔い。

散々ドンヘに迷惑をかけて、黙って立ち去った。

一応、書置きだけは残してきたけど。

シウォンにいつバレるとも限らないから。

とりあえずと借りた古びたアパートに帰り、薄っぺらいふとんの上へと横たわる。

そろそろ、金も底をつく。

写真を撮れない以上、収入はないわけで。

貯めてきたものを少しずつ切り崩して生活をしていくしかない。

綱渡りの生活だ。

その日、その日の生活にすら四苦八苦して。

馴染みの編集者から写真集を出さないかという相談を受けた。

いや、相談じゃないな。

たぶん、気を遣ってくれたんだ。

プロになってからずっと世話になっている人だし。

これ以上心配をかけるわけにはいかないし、迷惑もかけたくない。

家の中でグダグダしていたって仕方がないと、久しぶりにカメラを持って外へと出た。

ずっと下を見ていたせいか、久しぶりに見る外の世界。

チャンミンと過ごしていたころは、些細なことにも興味を引かれ、夢中でシャッターを押した。

でも、どうしてだろう…。

何も思い浮かばない。

目に映るすべてが、意味のないガラクタにしか思えない。

無理だ…。

いまのオレには、素人以下の写真しか撮れない。

そのまま逃げるように家へと戻り、塞ぎこむ。

3か月ほどして、写真集話を持ち掛けた編集者がやってきた。

できていないことを伝えると、過去に撮った写真をすべて見せてみろと。

整理もできていない写真の数々。

ほとんどが、チャンミンを写したもの。

見ないようにしてきたのに、嫌でも目に入る。

「これは?」

「…」

「まぁ、いい。とりあえず全部借りていくから」

返事をする前に、すべて持って行かれた。

でも、これでよかったのかもしれない。

手の届かないところに行ってくれたほうが…。

そう思った。

けど、そんなことで忘れられるはずもない。

想いは募る一方で、余計に苦しくなった。

前に進めないままただ時間は過ぎて、オレを置き去りにしたまま写真集出版の話だけが進んでいく。

写真の選定が終わり、今度はそれに言葉をつけろと。

無理だと思ったけど、選ばれた写真を前にすると言葉が次から次に浮かんでくる。

どれも、チャンミンとの思い出がつまったものだったから。

傷を抉るような作業だけど、その時の気持ちが次から次に蘇ってきて、久しぶりに生きている実感がわいた。

それでも、2か月ほど作業期間を要したけれど。

終わればチェックへと回され、サンプルが手元に届いたのは10月に入ったころだった。

もうすぐ1年。

いまだに色あせることもなければ、薄れることもないチャンミンへの想い。

オレ、この先どうなるんだろうな…。

たぶん、もうフォトグラファーとしてはやっていけない。

なんかバイトでもやらないと。

けれど、その気も起きない。

堂々巡りだ。

いっそ、このまま死んでしまおうか…なんて。

でも、死ぬ勇気もない。

毎日毎日、同じことを繰り返しながらも、発売の日を迎えた。

なぜかサイン会なんてものが設定されていて、断る権利はないと言われて、引きずられるように会場へと向かった。

愛想笑いのひとつもできないまま、集まってくれたひとたちと握手を交わしたり。

その人たちの手には一様に写真集があって、中表紙の反対側にサインを記していく。

機械の如く。

ようやく終わりが見えたとき、オレは目を見開いた。

だって、香りがしたんだ。

忘れたくても、忘れられないその香り。

まさかと思って顔を上げれば、目の前に彼がいた。

あのころよりもさらに綺麗になった、愛すべき人が。

硬直したように身体が動かない。

俯くのが精いっぱいだった。

サインしなきゃいけないのに手が震えてしまうし。

するとチャンミンは謎かけのような言葉だけを残し、サインのないまま写真集を持って去って行った。

一度も振り返ることなく。

瞬間、胸が張り裂けるように痛んだ。

あの日を繰り返すような光景に。

茫然自失としたままサイン会は終了し、車の中でただ動けずにいた。

チャンミンの残した言葉だけが頭の中をぐるぐる回っている。

そんな折だった。

助手席に投げ置いていた携帯電話が震えだす。

見やればそこにはシウォンの名前。

いつもなら間違いなく居留守を決め込んでいただろう。

でも、自然と手が伸びていた。

『やっと出たな』

懐かしい、と普通に思った。

オレとチャンミンとのことを知る、唯一と言ってもいい人物。

『お前、何やってんの?』

「…」

何やってるって…?

そんなの、オレ自身わかっていない。

いや、正確にはなにもできない状態だ。

『ホントにお前が手を引くなら、オレが貰うよ?』

心臓が止まるかと思った。

『話はそれだけ。じゃーな』

一方的に言って、一方的に切れた電話。

気づけば携帯電話を投げ捨てていた。

完全に八つ当たり。

でも、そうでもしないとこみあげてくる怒りをどうすることもできない。

オレが出てきたのに。

オレから離れたのに。

ホント、勝手だ。

でも…。



to be continued.







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