雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Rise... 3





Rise... 3



★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



鬼ごっこも得意なんだ。

最後まで見つかることなく、幾度となく逃げ切った。

遊びのプロ。

そう、トモダチから称されるほどに。

スチール棚に置かれていたダンボールの中へ身を忍ばせ、息をひそめる。

逃げるにしてもちょっと落ち着くのをまったほうがいい気がして。

咄嗟に選んだにしては、なかなか。

小さい穴が開いているから、外の様子が見える。

あとは動かないこと。

声を発しないこと。

「ここだな」

そんな声が聞こえてきたのは、ダンボールに身をひそめてまだ1分足らずの時だった。

「探せ」

やってきた大人たちが暴れまわる。

いや、正確にはオレを探しているんだけど。

棚も倒され、当然の如くオレの入っているダンボールが落下した。

痛い…っ。

でも、声を出してはバレてしまう。

ぎりぎりで声を抑え込み、彼らが出ていくのを待った。

「連れてまいりました」

何を?

その声に穴から瞳をのぞかせれば、そこにはチャンミンがいた。

元々白い肌を、さらに青白くさせて。

「は、はなしてください!ぼく、わるいことしてない…っ」

「侵入者はお前の名前を知っていた。お前が招き入れたんだろう」

「ちがいますっ」

ヤバイ。

もしかして、オレのせい…?

どうする?

おとなしく出ていく?

いや、でも捕まったらどうなるか。

家に連絡されたら困る。

次何かやったらお小遣いくれないって言ってたし。

そんなことを考えていると、不意に乾いた音が響いた。

次の瞬間、どんとオレの入っているダンボールに何かがぶち当たる。

また声が出そうになり、慌てて口を噤んだ。

「部外者との接触は懲罰対象だ。1224番、お前もわかっているだろう?」

怖い。

この時、初めてそう思った。

いったい、ここはなんなんだ?

大人が子供に手をあげるなんて。

しかも、当然のようにそれが受け止められている。

出て行ったらオレが同じ目に遭う。

それは、嫌だ。

「侵入者に告ぐ。最後の警告だ。いますぐに出てこい」

「いや…っ!た、たすけて!ゆのっ」

身体が、動かない。

声も出せない。

床に這いつくばったチャンミンと、視線が重なった。

助けを請うその眼差し。

伸ばされる手。

「懲罰房へ連れて行け」

「ゆの!ゆのっ!」

オレに、助けを求めている。

しかしその叫びは無残にも奪われた。

再び鈍い音が響き渡る。

それは、大人の足が小さなチャンミンの身体に向かって何度も振り下ろされる音。

声が止み、吐き出された血が床に散らばる。

そして、動かなくなった。

ピクリとも。

けれど、オレにはどうすることもできない。

ただ、恐怖に震えていた。

早く逃げたい。

ここから立ち去りたい。

記憶から除外して、なかったことにして。

しかし、チャンミンの声が耳にこびりついて離れない。

忘れたくても、忘れられない出来事。

「…」

どのくらいの時間が経ったのか。

静まり返った部屋。

室内の散らかりようと、床に残された血痕だけがかろうじてあの出来事を現実のものとして引き留めていた。

そうっとダンボールから這い出て、震える足で懸命に前へ進む。

扉へと手をかけ、外の様子を窺って。

そして、一気に駆け出した。

とにかく帰ろう。

ここを出よう。

ただ、それだけしか頭にない。

願いが通じたのか、誰にも遭遇することなく建物を出て、フェンスの下のトンネルを潜る。

鬱蒼と生い茂る木々の間をすり抜けて、穴から元の世界へ。

既に、太陽は寝静まっていた。

代わりに藍色の夜空には白い月。

安堵と罪悪感。

元の世界へ戻ってきたことで気が緩み、気づくと泣いていた。

「どうしたんだい?お父さんとお母さんは?」

泣きじゃくるオレに、道行く見知らぬ大人たちが声をかけてくれる。

どれも優しい声。

なのに、あの人たちは同じ大人でも怖かった。

殺されるかもしれないと思った。

そのまま警察に保護されて、間もなく母さんが迎えに来てくれた。

顔を見た瞬間、また涙があふれ出す。

怒られるかと思ったけど、怒られなかった。

それどころか、どうしたの、何があったの、って。

けれど、言えない。

口にしてはいけないような気がした。

あの中で見聞きしたことを。

今日の出来事を。

それ以来、オレがあの場所へ行くことはなかった。

でも、チャンミンの顔が、声が忘れられない。

大丈夫だっただろうか。

無事にいるのだろうか…。

罪悪感だけが残った。

一生、忘れられないほどの大きな罪悪感。

何度うなされただろう。

助けてという声を聴きながら一歩も動けず、ただ殴られ、蹴られるチャンミンを傍観する。

そんな悪夢。

目覚めて、夢だとわかって。

それでもただひたすら”ゴメン”を繰り返して。

だって、謝るしかない。

オレにはどうすることもできなかったんだ、って。

自分を守ることしかできなくて、チャンミンを見捨てた自分を悔やんで、恨んで。

そんなことをしたって意味がないのに。

いつか、もしももう一度出逢うことができたなら…ちゃんと謝ろう。

きっと許してもらえないだろうけど。

でも、今度こそちゃんと守るから。

助けるから。

だから、もう一度逢いたい…



to be continued.







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