雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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愛をもっと 4

愛をもっと 4

★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



なんとなく、そばにいたほうがいいような気がした。

片づけを簡単に済ませてベット脇へと戻り、参考書を広げる。

もうすぐ大事な試験。

時間を1秒だって無駄にはしたくない。

でも、同時に彼のことも放っておけないのも事実。

背中で寝息を聞きながら、過去の問題を解いていればあっという間に時間は過ぎていった。

どれくらい時間が経ったのか。

不意に首筋へぬくもりが触れた。

振り返るとそこには幾分顔色の良くなった彼がこちらを見つめていた。

「よく眠れた?」

言葉ないまま小さく頷き、じっと僕を見つめる。

まるで値踏みするように。

「何かついてる?」

かすかにかぶりを振り、またじっと僕を見つめる。

何か、言いたいことがあるみたいだ。

「熱は下がったかな?」

額に手を伸ばせば、怯えるみたいにビクっと身体を揺らす。

逃げるしぐさを見せる彼を深追いせず、伸ばした手を引込めた。

「熱、測ろうね?」

代わりに体温計を差し出せば、恐る恐るそれを受け取る。

まるで、手負いの獣みたいだ。

人間は信用しない。

行動のひとつひとつがそれを物語っていた。

それならば、無理に距離を詰める必要はない。

元気になってくれればそれでいいから。

ピピッという音が聞こえ、衣擦れの音がかすかに聞こえた。

振り返れば、体温計を見つめる彼の姿。

「見せてくれる?」

「…」

しばし様子を窺うように動きを止め、おずおずとそれを差し出す。

見れば36度8分。

だいぶ落ち着いてきたようだ。

「もうしばらく休んでたほうがいいかな?何もないけど、ゆっくりしてて」

先ほどまではそばにいたほうがいいのかと思っていたけど、いまは距離を取ったほうがいいような気がした。

無駄に警戒心を抱かせては治るものも治らないと、僕はそれだけを言い置いて立ち上がった。

「なんで…」

「…?」

「なんで、優しくするんだよ…」

理解できないと、少し苛立ちを含んだような問いかけ。

いや、問いかけでもないのかもしれない。

「放っとけばよかったのに…」

「…」

「そしたら、死ねたかもしれないのに…っ」

彼にしてみたらそれは本心で、ずっと胸に抱いていたことなのだろう。

でも、僕にとってその言葉は無責任な言葉に思えた。

何ひとつ、彼のことなんて知らないけれど。

「死にたいなら、止めないよ?でも、僕の目の届かないところでどうぞ。僕はもう、誰かの死ぬところなんて見たくないから」

「…」

「でも、これだけは覚えておいて。命はひとつしかないんだ。それを大事にしない人は…最低だ」

自分でも驚くくらいの低い声。

でも、本心だった。

声を荒げなかっただけ、大人になったと褒めてやりたくなるくらい。

リビングへ戻り、こみ上げてきた苛立ちを吐き出すように息をついた。

知らず、右手が左腕に嵌められた腕時計を撫でる。

不思議と、こうすると心が穏やかになっていくのを知っているから。

しばらくそのまま目を閉じて時を過ごし、再び参考書を開いた。

余計なことに時間を割いている場合じゃない。

僕には、目前に迫った試験が何よりも大事なんだから。

時間の感覚のない空間に、紙の刷れる音だけがかすかに響く。

どれくらいそうしていたのか、かすかに別の音が聞こえてきた。

「ごめん…」

秒針の進む音よりも小さくて、か細い声。

振り返ると、いまにも泣き出しそうな目でこちらを見つめる彼の姿があった。

「…」

「ゴメン、ナサイ…」

先ほどよりも少しだけ大きくなった声。

しばし呆然と見つめていると、瞳に溜まった涙が一筋零れ落ちた。

「ゴメンなさい…っ」

嫌わないで。

捨てないで。

くり返し何度も繰り返されるその言葉は、そんな意味合いを含んでいるように思えた。

静かに参考書を閉じ、手を差し出す。

だって、そんなに一生懸命謝られたら放っておけないでしょう?

「おいで」

優しく誘えば、見えない壁があるように留まっていた足が1歩大きく踏み出される。

そして、僕の腕の中に彼は飛び込んできた。

思いがけない行動に驚きながらもその身体を抱きとめ、背中を震わせながら声を殺して泣いているようだった。

なぜだか放っておけない。

少し捻くれているけれど、子どもみたいに純真な人だと思った。

5へ続く。



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コメント

はぁ~・・・涙をこぼすユノの表情が浮かんできて、たまらない気持ちになりました。

コメント

Re: タイトルなし

yumi 様

このお話のユノ様はとても繊細なんですヨ~( *´艸`)
たぶん(笑)
涙を流すユノ様…なんか抱きしめたくなっちゃいますよね~♪
チャンミン君に怒られちゃうだろうけど(;^ω^)

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