雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Spinning 18

Spinning 18 C side

初日の説明会を途中で退場し、すっかり出遅れていた。
ほかの新入社員はすでにグループを作り和気あいあいと、僕はひとり浮いた存在になっていた。
もともと、人付き合いは苦手なこともあって余計に。

黙々と、淡々と、指示されたことを機械のようにこなすだけ。
そうして1か月の研修を終え、新入社員はそれぞれ配属された部署に散っていった。
僕はといえば…。

「チャンミナ」

会社ではダメだと言っているのにユノは僕のことを”チャンミナ”と呼ぶ。
ふたりきりといえばふたりきりだが、いつどこで誰が聞いているかもわからない。

「副社長、何度お願いすれば聞き届けてもらえるんですか…?」

バレたら一番被害を受けるのはユノだ。
だからこそ隠したいのに、誰にも知られたくないから慎重な対応をお願いしてるのに、どこ吹く風。
あまりにも軽率すぎる。

正直、こんな人だとは思わなかった。
もっと大人で、公私の区別がきっちりとしている人。
そのイメージは配属が決められたその時に漠然と理解してしまった。

そう。僕は今、副社長付の秘書として籍を置いていた。

「チャンミナがオレのマンションに引っ越してきてくれたら善処する」

ため息しか出てこない。

でも不思議。
呆れるとか全然なくて、可愛いって思ってしまう。
年上の、しかも上司に対しておかしいかもしれないけど、可愛くて…どんどん好きになってしまう。

「もう…」

毎日同じことの繰り返し。
それを心待ちにし、楽しんでいるのも確かで、口ではそう言いながらも僕は微笑っていた。

「どうしてもダメか?」

「…」

「真剣なんだ。本気で、考えてくれないか?」

さっきまでとは違う、仕事の時しか見せない真剣な表情に心ときめく。
顔が赤くなるのを感じて僕は書類を抱きしめるようにして俯き、直視できないほどまっすぐなその眼差しをちらりと盗み見る。

「一緒にいたいんだ。もう、1秒だって離れたくない」

普通ならば恥ずかしくて言えないことを、ユノは躊躇うことなく口にする。
心が見えない分、言葉でその心を表現する。
僕には到底できない。

「答えは急がない」

「…」

「って言えたらカッコイイんだろうけどな」

ダメだなって、照れくさそうに呟き、せっかく整えた髪をぐしゃぐしゃと手でかき混ぜる。
そしてふぅっと小さく息をつき、革張りの椅子へと腰を下ろした。

「今日のスケジュールを教えてくれるか?」

「…はい」

本当は、一緒に暮らしたいと思ってる。
でも、踏ん切りがつかない理由はやはりいまだ見たことのない”奥さん”の存在。
書類上だけとは言っても、夫婦は夫婦だ。
夫婦にもなれない僕にはユノが差し出してくれた手を取る勇気がなかった。

「チャンミナ?」

ビクっと身体が跳ねる。
慌てて真新しい手帳を開き、僕は今日のスケジュールへと目を落とした。

呼吸を整えて読み上げようとしたとき、突然手のひらから手帳が離れていく。
驚いて顔を上げると、先ほどまでイスに座っていたユノが目の前に立ち、手帳をそっと指先でつまみ上げていた。

「あ、あの…」

「なに考えてた?」

注がれる視線が痛くて、顔をそむけた。
けれど顎を掴まれ、無理やりに視線を合わせられる。

「何がお前を苦しませてる?何が決断を鈍らせてる?」

「…」

言えるわけがない。
奥さんがいるってわかっていてユノの手を取ったのに、それがいまさら気になってるなんて。

どれだけ愛してると言ってくれても、僕は所詮他人でしかない。
それが、苦しかった。

「妻のことか?」

「…っ」

その言葉が、単語が、胸に深く突き刺さる。
わかっているはずなのに、受け入れたくないという思い。

「やっぱりそうか…」

必死になって隠して、誤魔化していたのに、たったひとつの反応で知られてしまった。
でも、都合のいい言い訳もおもいつかない。

「ユ、ユノ…」

「どれだけ愛してると言えば信じてくれる?お前だけなんだ。ここまで夢中になるのも、欲しいと思うのも」

手帳をデスクへと静かに置き、その手を伸ばす。
逃げることもできず、その手が頬へと触れ、続いて唇が重なった。

「もっと、早くお前に逢いたかった。そうすれば、お前を苦しませることもなかったのに…」

悲しみに揺れる瞳。弱々しい言葉。
僕がそうさせているのだと思うと、胸が苦しくなる。

ただ必死にかぶりを振り、違うんだと訴える。
ユノのせいじゃない、僕が弱いせいだから。

「抱きしめてもいいか…?」

会社だと、仕事中だと、わかってはいても拒むことはできなかった。
応える代わりに腕を伸ばして、その胸の中に頬を埋める。

トクン、トクンと規則正しく響く鼓動。
僕の鼓動と重なるその音。

「愛してる、チャンミナ。愛してる…」

繰り返される呪文のようなその言葉。
その言葉がひとつ、ひとつ、しずくのように心へ降り注ぐ。

「僕も、愛してます…っ」

それがいま僕にできる精いっぱいの答えだった。

19へ続く。



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