雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Spinning 19

Spinning 19 Y side

あの日から、口にできずにいた。
一緒に暮らして欲しいと、言いかけては飲み込む。
その瞬間できるわずかな空白に、チャンミンは少し困ったように微笑む。

「チャンミナ、出張の用意はできてるか?」

「はい、大丈夫です」

月末に予定されている出張。
もちろん出張というのが大義名分であるものの、仕事を詰めて時間を有効に使えばふたりだけの旅行にもなりうる。

「日程表は?」

オレの意図など知らず、言われるがままA4の書類を差し出す。
案の定だ。
疲れないようにという配慮だろうが、これでは単なる出張になってしまう。

「何か問題でも…?」

不安げに問いかけるチャンミンに微笑みかけ、清書されたそれにボールペンを走らせた。
移動時間、下見と打ち合わせの所要時間、それらをギリギリで調整し、組み直す。
そしてそれをチャンミンへと差し出した。

「副社長…」

「2日間くらい、ふたりでゆっくりしよう」

「え…?で、でも…」

いくらなんでもハードすぎる。
食事を取る時間すらほとんどない過密さ。

「大丈夫だ。それとも…チャンミナはオレと過ごしたくないか?」

そんなはずがないとかぶりを振り、でも不安げに、心配そうにオレを見つめる。

「チャンミナとふたりきりで過ごせるならそれくらいどうってことはない。それに…」

手を伸ばし、ついとそのふくよかで柔らかな唇を指先でなでる。

「頑張ったご褒美がその先にあるならなおさらだろう?」

言葉の意味をすぐに悟り、赤らんだ顔を隠すように俯く姿。
責めるような眼差しさえオレの心を煽っているなんて、お前は知る由もないだろう。
それくらいオレは、お前に溺れてる。

「ダメか?」

「…ダメ、じゃ…ありません…」

素直ではない言い種に笑みを深め、赤く染まったその頬にそっと唇を寄せる。
驚いて飛びのくチャンミンに声を立てて笑い、小さくて丸いその頭を優しくなでた。

「さぁ、今日の仕事を片付けよう」

「はい!」

午前中は会議。お昼休憩を挟み、午後は取引先の訪問ラッシュ。
立て続けの来客に心休まる時間もない。

けれど、振り返ればそこにチャンミンがいる。
一瞬でも視線を交わして微笑み合えば不思議と疲れが消えていく。

「お疲れさまです」

差し出されたのはミルクたっぷりのカフェオレ。

「ありがとう」

少し甘めのカフェオレを口へと含み、テーブルの上を片付けるチャンミンをじっと見つめていた。

「…?」

「少し、時間をくれるか?」

オレの言葉に手を止め、首をかしげる。

ほんとにわかっていないようで、手招きすればチャンミンは素直にオレの傍らへとやって来た。
その手を強く引けば予想通り倒れこんできたその身体を抱きとめ、膝の上、向かい合うように座らせた。

「ふ、副社長!」

「なんだ?」

「会社です!勤務中です!」

顔を真っ赤にして、小さな声で懸命に訴える。
もがくその身体を抱きしめたまま、オレはその赤らんだ顔を見上げた。

「会社の外ならいい?」

誰かに見られたらと焦るチャンミンは問いかけに何度も頷いた。

「じゃあ、今夜はオレと一緒にいてくれる?」

「そ、それは…」

決してマンションに来ようとはしないチャンミン。
理由はわかっている。

もしかしたら妻が来るかもしれないと思い込んでいるからだ。
マンションでひとり暮らすようになってから2年ほど、一度も来たことはないし、その間顔を合わせた数だって片手で足りてしまう。
しかも逢ったのは両家の会食の場のみだった。

「夜景、見たくないか?」

「見たい、ですけど…でも…」

揺れる瞳、曇る表情。
でも、オレだって限界というものがある。

「ダメだというなら、この場で抱く」

これじゃ脅しだ。
でも、こうでもしないとチャンミンは絶対に来ない。

「どうする?」

最後の問いかけ。
困惑を滲ませ、息をつき、チャンミンはしぶしぶといった具合に頷いた。

「心配するな。オレのマンションはオレしか知らないし、カギを持っているのもオレだけだ。誰かが来ることは絶対にない」

「…」

何度も告げた言葉だが信用していないのか、不安げな瞳をもたげる。

「オレが信じられない?」

頼りなげに肩を落とし、髪を揺らしながら小さく頭を左右に振る。
信じている、というよりは、信じたいと思っている。
そう言っているようだった。

「愛してるよ、チャンミナ。お前だけだ」

「ユノ…」

「さぁ、仕事を終わらせてさっさと帰ろう。時間がもったいない」

このあと時間がゆっくり取れるならここで管を巻いている必要もない。
約束を交わすように軽く口づけし、腰を引き寄せていたその手を緩める。
少し寂しそうなその表情に微笑み、もう一度唇を寄せた。

そしてオレはデスクへと戻り、チャンミンは秘書室へと戻っていった。
仕事を終えてしばらく待っていると控えめに扉をノックする音が聞こえてくる。
もう、その音だけで誰だかわかってしまう。

「入れ」

応じればゆっくりと開く扉。
コートとカバンを手に顔を出したチャンミンを見つめ、オレは知らず微笑んでいた。

「終わったか?」

「はい」

「じゃあ行こう」

本当なら腰を抱いてちゃんとエスコートでもしてやりたいがまだ社員の残る会社でできるはずもなく、斜め後ろをついてくるチャンミンに気づかれぬよう息をついた。

「何が食べたい?」

「え…?」

「おなか、空いただろう?」

細いのに意外と大食漢なチャンミン。
食べたものはいったいどこへと消えていくのか、できれば知りたいものだ。

「い、いえ…大丈夫です」

「…?」

いぶかしむように振り返ればいつもと少し様子が違う。
車へと向かう途中、オレは足を止めてチャンミンを真っ直ぐに見つめた。

「どうした?」

「す、すみません…なんか、緊張して…」

直視したら抱きしめてしまいそうで気づいていなかったが、明らかに顔色が悪い。
薄暗い照明のせいだけではなく、青ざめていた。

「チャンミナ?」

なにに緊張しているんだ?
オレの部屋に行くだけでか?

それはありえない。
再会してからまだ一度も部屋には行っていないが、ホテルでは何度か夜をともにしているのだから。

「怖、くて…もしも、その…」

奥さんがいたら。
続く言葉は容易に想像がついた。
心配なんていらないのに、どうしたら伝わるんだろうか。

「アイツには、恋人がいる」

「え…?」

「オレと結婚する前から。あくまでも結婚は、会社のための契約の一環でしかない。
お互い契約違反をしないよう、オレたちは互いの会社の人質となった。だからもし、万が一会ったとしてもアイツは何も言わないし言えない。
オレに興味なんか始めからない。もちろん、オレも」

ここまで内情をはっきり言うのは初めてだった。
でも、チャンミンには知っていて欲しい。
それで少しでも不安が和らぐのであればと…。

「チャ、チャンミナ!」

見つめていたその先、見開かれた瞳から大粒のしずくがひとつ、ひとつと零れ落ちる。

なんで?どうして泣く?
心配はないと理解し笑ってくれる、その予定だったのに。
思わず腕を引き、柱の影となる部分でその身体を抱きしめた。

「ユノ…っ」

「泣くな…頼むから、泣くな。お前に泣かれるとどうしたらいいかわからないんだ…っ」

誰かの涙にこんな動揺する日が来るなんて思いもしなかった。
唯一、チャンミンだけがオレの心を動かす。

「僕は…僕は、幸せにできますか…?」

おとなしく腕の中に抱きしめられたまま、小さくしゃくりあげながらチャンミンはそう問いかけた。

「え…?」

「ユノを、僕は幸せにできますか…?」

濡れた瞳のまま、涙を隠そうともせず、真っ直ぐに見つめる純粋な瞳。
驚いて身体を離したオレは肩に両手を置いたまま、呆然とし、身体は硬直していた。

「僕は、ユノを幸せにしてあげたい…っ」

離れた分、抱き寄せるようにチャンミンの腕が背中へと回される。
めまいがするほどの優しいぬくもりと香りに、目頭が熱くなる。

「オレは、チャンミンがいてくれれば幸せだ」

「…」

「1日の終わりをともに過ごし、1日の始まりをともに迎える。
それがオレの夢であり、オレの幸せだ」

嘘偽りない、夢見た日々を言葉にする。
いつか実現できればと、いつかは叶うと信じ、夢見た生活。
それができたならどれだけ幸せだろうか…。

「叶えて、くれるか…?オレの夢を」

堪えきれず問いかける。
そして答えは…。

「…はい」

こんな薄暗い、ムードも何もない場所で、まるで永遠を誓うようにチャンミンは涙を浮かべたまま笑顔で告げた。
弱々しい声じゃなく、躊躇いもなく、不安な色もなく。

さっきまでの青白い顔が嘘のように眩しい笑顔で、頷いてくれたんだ。

20へ続く。



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