雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Singin' in the Rain 21


Singin' in the Rain 21



★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



触れられるたび、身体がわななく。

いまもそう。

ついこの間までなんてことはなくて、それどころか心地よさすら感じたのに、いまは違う。

繋がれた手がやけに熱く感じられて、心臓が早鐘を打つ。

そして、苦しくて、痛くて、悲しくて、辛くて。

でも、僕は弟だから、その手を拒むことはできない。

意識しないように努めながら真っ暗になった広い空間に光る、夜空をを見上げた。

「…」

いまは何も考えたくない。

ただ、母の思い出に浸り、現実から目を背けたくて。

でも、そう思えば思うほどに、できなくなる。

星座神話を聞きながら、僕は知らず涙をこぼしていた。

「チャンドラ…」

先ほどまで星だけを映していた僕の瞳、愛する人が映りこむ。

好きすぎて、そばにいるのが苦しくて。

手は繋いだまま、僕を覗き込むようにしてそっと手のひらが頬に触れる。

拭うことも忘れてこぼれていた涙が静かにすくい上げられた。

「泣くなよ…。オレがそばにいるから。お母さんの分まで、オレが愛してやるから…」

「…」

「な…?」

そんなこと言われたら、余計に辛くなるだけだ。

あくまでも僕はユノにとって、家族。

しかも、血のつながりなんかない、偽りの家族だ。

せめて僕が女の子だったら、変わってた?

僕と同じ想いを抱いてくれた?

考えたって仕方のないことだけど、思わずにはいられない。

だから、苦しくなるんだ。

ムリなものはムリと、諦められたらいいのに…。

「…ありがとう、ユノ」

痛みを押し殺してそう告げれば、かすかに腕が緩んでいく。

窺うように見下ろす1対の瞳。

その瞳を真っ直ぐに見上げ、微笑んだ。

優しいあなたを、僕の勝手な想いで振り回したくないから。

「無理するなよ。大丈夫じゃないくせに」

もう、これ以上優しくしないで。

余計苦しくなるから。

もっと好きになってしまうから。

「大丈夫だよ。僕は、大丈夫」

そう。

いつまでもあなたに頼ってはいられない。

自らの足で立ち、自らの足で歩いていかないといけないんだから。

「チャンドラ…」

「大丈夫」

そっと胸を押して離れ、微笑んだ。

「おばあちゃんの家に行っていい?練習、したいんだ」

独りで生きていくため、僕にはその道しかない。

少しでも多く練習して、努力して、コンクールに成績を残す。

いまはそれだけを目標に。

「今日くらい休んじゃダメなのか?」

「…ピアノはね、1日練習をしないと取り戻すのに3日かかるんだ。だから、少しでも弾いておかないと。コンクール、来週だから」

「…わかった」

納得はしていないみたいだけど、ユノは僕の思いを受け止めるように頷いた。

「ありがとう」

そして、ユノの腕を解くように胸を押し、背を向けた。

振り返らずに、前に向かって歩いていくために。

こんなにも必死に、時間を忘れてピアノを弾いたのは初めてかもしれない。

少しでも気を抜くと、わずかな隙間でもユノへの想いが溢れてしまいそうだから。

夢中でピアノを弾き続けた。

その間、顔を合わすことも、言葉を交わすこともほとんどなく。

別の意味で辛く感じるときもあったけれど、面と向かっているほどではない。

ピアノに集中することで、中和していたのかもしれないけど。

そしてあっという間に1週間が過ぎ、コンクール当日を迎えた。

「…」

不思議と緊張はなかった。

控え室に置かれたイスに腰を下ろし、膝をピアノ代わりに指先で叩く。

頭の中でメロディを奏でながら。

「チャンミン」

不意に聞こえてきた声に顔を上げれば、カンタの姿があった。

「先生…」

「大丈夫?緊張してない?」

「はい」

慣れないスーツにちょっと堅苦しさはあるけれど、問題ない。

「紹介したい人がいるんだけどいいかな?」

「…?」

「僕のピアノの先生だった人」

興味を引かれて、僕はその人に会うべくカンタの後を追いかけた。

演奏者がいる控え室とは違う、ひとりひとりに宛がわれた控え室の並ぶエリア。

そのひとつの部屋の前で足を止め、カンタは僕を振り返った。

ここだ、と示すように。

扉の横には、名前が記されていた。

その名前は今日開催されるコンクールの審査員として名前が挙げられていた人と同じもの。

「カンタ先生…」

「大丈夫だよ。とてもいい先生だから」

笑顔でそう告げ、カンタは僕が何かを言うよりも早く扉をノックした。

「失礼します」

扉を開き、硬直した僕の手を引く。

部屋へ進むと、ソファに腰を下ろしてこちらを見つめる柔らかな雰囲気を持つ男性が独りいた。

「先生、連れてきましたよ」

「初めまして。私はソン・グァンシク。君がうわさのチャンミン君か…一度逢ってみたかったんだ」

「は、初めまして。シム・チャンミンです」

いまが一番緊張してる。

失礼のないようにと精一杯大きな声ではっきりと自己紹介し、90度お辞儀をした。

「ウワサどおり可愛い子だね」

いったい、僕のことをどんな風に伝えているんだろう…。

少し怖くなる。

「カンタがあまりにも絶賛するから、一度聴いてみたいと思っていたんだ。今日の演奏、楽しみにしているよ」

「が、頑張ります…っ」

そうとしか言いようがない。

演奏前にあまり疲れさせてはいけないという配慮の元、独り先に部屋を出た。

控え室へと戻り、イスに座るとようやく緊張が解ける。

小さく息をついて、僕は再びいい意味での緊張感を高めるために目を閉じた。

課題曲として選びなおした曲は、難易度の高い曲ではない。

だからこそ、表現力が求められる。

それゆえに僕は心の傷を自ら引き裂き、また血をこぼさす。

苦しみや痛みといった負の感情を思い出しながら、弾かなければならないから。

「シム・チャンミンさん」

閉じていたまぶたを開き、応じるように席を立った。

歩を速めるではなく、ゆっくりと進んでいく。

長く静かな廊下を進んで、ステージ脇へ。

緞帳の隙間から見えるたくさんの人。

ステージには上から降り注ぐ光を浴びて黒艶に輝くグランドピアノ。

ひとつ、深呼吸をする。

音が止み、代わりに拍手が聞こえる。

ステージ上に目をやれば、演奏をしていたドレス姿の女の子が深くお辞儀をしていた。

拍手を背に、こちらへと歩いてくる。

道を譲るように脇へと退け、目を合わすことなく会釈だけをした。

そして、司会進行を担っている人が入れ違うようにステージへと向かう。

マイクを通して、会場に響く僕の名前。

ゆっくりと足を前へ運ぶ。

緞帳の脇をすり抜けて、ステージへと出た僕はスポットライトの光が降り注ぐその中心で、会場へと向けて頭を下げた。

あえて会場には目を向けず、ピアノへと向かった。



22へつづく。






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コメント

Re: タイトルなし

ひ◇み 様

どうなっちゃうのかな~…( *´艸`)
ま、一番のドSはある意味鈍感すぎるユノ様だと思いますが(笑)
ちなみに、お話の中に登場するソン・グァンシクは実在している人物なんです。
この人を知っていたらかなりのカンタマニア~(´▽`*)

日程はそのあたりで、あとはお店なんですよね~…。
どこかいいお店あったら教えてください!

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