雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Spinning 25

Spinning 25 Y side

このままでは埒が明かないと涙流すチャンミンの肩を抱き、車へと舞い戻った。
いくら抱きしめても、言葉を駆使しても、こぼれる涙は止まらない。
しまいには泣いているんだか笑っているんだかわからなくなるような始末。

ここまでオレを焦らせ、惑わし、動揺させるなんて、チャンミンにしかできない芸当だ。

本当に、驚く。自分自身に。
チャンミンと出逢ってから、オレってこんなだったのかと思うことが多くなった。
新しい発見の毎日に、飽きることをしたない。

「チャンミナ、大丈夫か?」

少し前までのオレなら考えられない行動だ。
目が腫れないようにと水に浸した冷たいタオルを目に当てさせ、気遣うように問いかける。

「ごめんなさい…」

だいぶ落ち着きを取り戻したようで、心底申し訳なさそうにそう呟く。
勝手に心配しているだけで、謝る必要なんかないのに。

「あの、ね…」

「うん?」

「もしかしたら、父さんと母さんが僕とユノを引き合わせてくれたんじゃないかと思うんだ…」

何を語ろうとしているのだろうか。
オレの太ももをまくらに横たわるその姿を見下ろし、次の言葉を待った。

「ユノと逢ったの…お父さんとお母さんのお葬式が終わった日だったんだ」

だから、か。
あのとき、悲しそうに見えたのは。疲れきっているように見えたのは。

「バタバタしてるときは大丈夫だったんだけど、全部が終わって、家にひとりきりになって…そしたら、すごく怖くなった。だから、あのお店に行ったんだ」

目を隠しているせいで感情が読み取れないまま、ぽつり、ぽつりと語る。
抑揚なく話しているのはおそらく、そのときの感情に捕らわれないためだろう。

「誰かにそばにいてほしくて…。でも友だちだと絶対に気を遣わせてしまうから、何も知らない人といたくて…。でもやっぱり無理だから帰ろうって思ったとき、ユノが声をかけてくれた」

覚えてるよ、全部。
告げた言葉も、告げられた言葉も。

「そのままユノについて行って…困らせるようなこと行って、逃げようなんて考えたりしたけど、逃げられなくて…。逃げるほうが怖くて、どうしようって悩んでるうちに部屋についてた」

現実じゃないところ。
あんなことを言われたのは初めてで、困ったのは事実だ。

でも、それが反対に人間として興味を抱かせた。
もっと知りたいと…あのときからすでに思っていたんだ。

「勢いで、その…ユノと一緒に過ごして…そのときはよかったんだけど、朝になったら怖くなって…」

そう。目覚めたときすでにチャンミンはいなかった。
なにひとつ痕跡を残さず、夢か幻のように消えていなくなっていた。
あのときの喪失感、それも初めて覚えた感情だった。

「逃げたんだ。全部、ユノのせいにして…逃げた。でも、いくら言い訳しても、誤魔化しても、ユノのこと思い出しちゃって…苦しくて、辛くて。わざと忙しくしてユノのことを思い出さないように、考えないようにって…」

ここまで赤裸々に、自ら進んでチャンミンが過去を語るのは初めてだった。
どれだけ葛藤したんだろうか。どれだけ苦しんだんだろうか。
いまでは思い量ることもできない。

できることといえばそれを受け止め、これからをともに生きていくことだけ。

「ゴメン、なさい…。あのとき僕が逃げなければ、こんな遠回りしなくてすんだのに…」

出逢ったことを悔やむではなく、離れていた時間を悔やんでいると、暗にチャンミンは語っていた。
これが歓びじゃなくて、何が歓びだ?
押し当てていたタオルをゆっくりと除ければゆっくりとまぶたが開き、宝石のような瞳がこぼれる。

「ユノ…」

おなかの上で呼吸に従い規則正しく上下していた腕が伸び、頬へと触れる。
指先で唇をなぞり、赤いウサギのような瞳でチャンミンは微笑んだ。

「時間が、戻せたらいいのに…」

「…戻す必要なんかないだろ?いま、オレとお前はここにいる。でも…」

もしも本当にチャンミンが時を戻したいというなら、叶えてやりたい。
でも、オレは魔法使いでもなんでもない、ただの人間だ。
その限られた中でできること。

「お前が望むなら、叶えてやる」

「え…?」

そんなことできるわけがない。
呆然と目を見開くチャンミンに微笑み、そっと口づける。
そしてオレはギアをドライブへと入れてアクセルをゆっくりと踏み込んだ。

「どこへ行くの…?」

「秘密だ」

手は繋いだまま、そう嘯けばチャンミンがそっと柔らかく微笑む。
運転の邪魔にならないようにと身体を起こし、シートに深く身を預けて、君は言った。

「うん。ユノとなら、どこでもいいよ」

オレが一緒なら不安はない。
そう言ってくれているようで嬉しかった。

追い越し車線へと入り、アクセルを踏み込めばさらに加速していく。
チャンミンを助手席に乗せ、オレは目的地へと向かって真っ直ぐ進んでいった。

26へ続く。



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