雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Singin' in the Rain 34


Singin' in the Rain 34



★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



お言葉に甘えて少しだけ休み、部屋を出た。

風に乗って漂う、香ばしいコーヒーの香り。

僕を認め、グァンシクはカップへとコーヒーを注いだ。

「どうぞ」

「いただきます」

「このあとなんだけど、まずはお昼を食べに行こう。その後大学へ行って、今日は少しだけピアノに触れておこうか?」

「はい」

なんか、父を思い出す。

まだ、母が生きていた頃の父。

穏やかで、家族を大事にしていて、休みの日にはいろいろなところへ連れてってくれた。

決して裕福ではなかったけれど、でも幸せだった。

あの日までは。

そして、あの日途絶えた幸せは、ユノと出逢ったことで繋がる。

でも、それもまた一瞬の出来事。

まだ別の苦痛が始まってしまった。

僕の勝手な想いで。

「…」

「チャンミン君?」

はっと我に返り、目の前にいるその人を見つめた。

「す、すみません…ちょっと、ぼーっとしちゃって…」

「ぼーっとしているというよりは、思いつめてる感じに思えたんだけど…でも、チャンミン君がそう言うなら、そういうことにしておこうか」

いたずらっ子のようないさない笑顔を浮かべ、肩をすくめて見せる。

僕は苦笑いを浮かべ、コーヒーを口へと運んだ。

「もしも結果がよかったら、観光もだけど、部屋を探しに行ってみないかい?できれば、私の家の近くがいい。そのほうが安心だからね」

「…はい。宜しくお願いします」

迷っている場合じゃない。

僕はここで生活をしていくんだ。

そう決めたんだ。

「まだ来たばかりですけど、素敵な国ですね…」

「そうだろう?」

「はい。この国ですばらしい音楽家の方たちが生きていたんだと思うと余計に」

僕の言葉にグァンシクは大きく頷く。

ドイツと並び、名だたる音楽家を輩出してきたこの国。

モーツァルトやベートーベン、シューベルト。

クラッシックを知らない人でさえ、知っている名前ばかりだ。

「よければ案内しようか?」

「お願いします!」

グァンシクの言葉に耳を傾けながら、コーヒーをゆっくり味わう。

1時間ほど休んだ後、僕はグァンシクが教員として勤めている学校へと向かった。

景観を損なわない、石造りの大きな建物。

天然芝生が敷き詰められたキャンパス。

予想していたよりも素敵な風景がそこには広がっていた。

学校案内もかねて歩き回り、講堂へと到着した。

「あさって、ここで演奏するんだ」

「スゴイ…」

コンクール会場となった場所よりも数段大きく、色とりどりのステンドグラスが張り巡らされたそこ。

空から降りそそぐ光が足元を鮮やかな色に染める。

「一度弾いてみるかい?」

「いいんですか?」

「もちろん」

少し緊張しながら、舞台袖にある短い階段を登る。

ステージから観客席を見やれば、また違う感動を覚える。

中央に置かれているピアノを見つめ、ゆっくりと歩み寄った。

手を伸ばせば指先にひんやりとした感触。

ひとつ、深く呼吸をしてそっと蓋を開けた。

いまどき珍しい、象牙を使用したピアノは歴史を感じさせる。

どんな音がするのだろうか…。

イスを引いて腰を下ろし、ひとつ白い鍵盤を押す。

指に馴染む、硬いようでどこか柔らかいその感触。

ピアノ線を通じて、澄んだ音色が講堂に響き渡った。

「…」

全然違う。

家で弾いていたピアノとも、学校においてあったものとも、コンクールで奏でたピアノとも。

どれよりも透明で、繊細で。

何を弾こうか…。

真っ先に思い浮かんだのはモーツァルトのピアノ協奏曲だった。

楽譜を頭の中に思い浮かべ、指先で奏でる。

ピアノの音に吸い込まれていく。

まるで、音自体が魂や意志を持っているみたいだ。

音に酔いしれたまま1曲を終えれば、代わりに拍手が鳴り響く。

振り返るとそこにはグァンシクだけではなく、数人の観客がいた。

慌てて席を立って深く一礼し、逃げるようにステージを降りた。

「????」

グァンシンクの元へ行こうと思ったのに、それより先に取り囲まれていた。

言葉がさっぱりわからない。

困惑していると、グァンシクが静かに近寄ってきて耳打ちしてくれた。

「すばらしい演奏だったって」

「あ、ありがとうございます…」

もう一度深く頭を下げて、感謝の言葉を英語へと変えた。

「もう1曲聴かせてほしいって言ってるけど、どうする?」

「え…?」

弾きたい。

反射的にそう思っていた。

あのピアノの音をもっと聴いていたくて。

「大丈夫ですか?弾いても…」

「もちろん」

「じゃあ…あと、1曲だけ」

再びステージへと戻り、ピアノの前へと着席した。

今度はベートーベン。

その中でも一番大好きな月光。

このピアノに音がとても合っているような気がしたから。

目を閉じて音に酔いしれ、ただ奏でる。

月の優しくも儚い光。

自ら光ることなく、それでも夜空に輝き続ける月。

45億年も地球に寄り添い続ける月。

地球とほぼ同じ頃に誕生したといわれる月も、地球から離れて行こうとしている。

毎年、少しずつ。

このまま離れ続けたら、月はどうなるんだろうか…。

ユノと離れたら、僕はどうなるんだろうか…。

月に僕を置き換えるなんておこがましいけれど、でも思ってしまった。

僕は、ユノと離れて生きていけるのかって。

離れる決意をしたクセに…。



35へつづく。






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Re: ぴあの!

ペ◇マ◇ー 様

チャンミン君はユノ様には彼女がいるからこそ、想いが叶うことはないと思ってますからね~(;^ω^)
ユノ様がちゃっちゃと自分の気持ちに気づいて別れてくれればまた違うんでしょうけど…。
本当なら離れたくないんだろうな…。

葉月は8年ほどピアノを習っていました。
いまはもう指が動かないですけど…。
もっぱら、パソコンのキーボードを叩く日々です(笑)

冷静と情熱のあいだ。
タイトルは聞いたことがあるのですが、観たことはないんですよね~…。
観るのはミステリーがほとんどでwww

このふたりがどういう道を選び、どうやって生きていくのか。
どうぞ、お楽しみに~(´▽`*)

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Re: タイトルなし

ひ◇み 様

たぶん、生きていけないですよね~…。
ふたりとも(;^ω^)

そろそろ気づいたのかな…?
まだかな…??

早く気づかないと取り返しのつかないことに…!?

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Re: 暗い…

夢◇ 様

朝から暗いお話で申し訳ありませんm(__)m
もう少しでユノ様、気づく…かな…?
早く気づかないとチャンミン君が…(´Д⊂ヽ

お身体気を付けてくださいね!
日々医学は進化してますから(´▽`*)
大変だとは思いますが、無理はなさらずご自愛くださいませ!

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