雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Singin' in the Rain 37


Singin' in the Rain 37



★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



本当は、帰ったらすぐに言おうと思っていた。

でも、気づけば言えないまま、3週間が過ぎようとしていた。

その間にも着実に準備は進んでいく。

僕の心だけが取り残されたまま。

「はいOKです」

スピーカーから聞こえた声に息をつき、鍵盤から指を離した。

今日ですべてのレコーディングが終わる。

あとは、撮影をするだけ。

「…」

ホントにこれでいいのかな…。

考えずにはいられない。

でも、もう契約をしてしまっている以上後戻りはできない。

それもわかってる。

僕が選んだ道なんだから、いまさら迷ったって仕方がない。

もう、進むしかないんだ。

「チャンミン君、お疲れ様。すごくいい音が録れたわ。あさってはジャケット撮影だから、ゆっくり休んで調子を整えておいてちょうだい」

「…はい。ありがとうございました」

契約金でウィーンにアパートを借りた。

しばらくの生活費も何とかなる。

あとはバイトをして、生活を切り詰めて、このCDが売れればまともな生活ができるだろう。

少し、学校側が補助をしてくれると言ってくれたし。

「私、売込みには自信があるの。だから安心して任せてちょうだい」

「はい…」

「じゃあ、またあさって。待ってるから」

微笑みと会釈を返し、僕はレコーディングスタジオを後にした。

あの日から肌身離さず身に着けている懐中時計を見やれば、午後5時少し前だった。

スーパーに寄って、家に帰って、夕飯を作って。

そうしてまた1日が終わっていく。

ユノに、言えないままに…。

次の日はユノを送り出し、そのまま祖母の家へと向かった。

ピアノへと向かい、思いつくまま曲を奏でる。

そして迎えた撮影の日。

指定された場所へ向かうと、すぐさま控室に宛がわれた部屋へと通された。

まるで別荘のようなそこ。

都会に、こんな場所があるなんて思いもしなかった。

その風景を楽しむ暇もなく用意されていた服へと着替え、わけのわからないまま化粧を施されて。

「綺麗な肌ねぇ。やっぱり若いからかしら?しかも元がいいから化粧映えするし」

「は、はぁ…」

さっぱり理解できない。

とりあえず、なんか肌がベタベタするし、なんか気持ち悪いし。

「あら、予想以上の出来栄えね。撮影が楽しみだわ。さ、用意できたら移動して?もう、カメラマンの方いらしてるから」

「は、はい…」

僕に拒絶する権利はない。

促されるまま別の部屋へと向かえば、そこは未知の世界。

スポットライトを浴びたピアノと、その後ろにはヨーロッパを彷彿とさせるテラスがあった。

「そこに座って?チャンミン君はただピアノを弾いてくれていれば大丈夫だから」

「…はい」

よかった、と思った。

ピアノを弾いているだけでいいというその言葉に、安堵した。

それならば、できる。

ゆっくりと足を前へと進め、イスへと腰を下ろした。

目を閉じ、深く息を吸い込み、ゆっくりと細く吐き出す。

「じゃあ、始めてください」

その言葉を受け、僕は鍵盤へと触れた。

何を弾こうと考えるよりも先に、指が動いていた。

ユノと初めて出逢ったあの日に弾いていた、僕にとっての特別な曲を。

この曲を弾くたびに、ユノへの想いが溢れていく。

知らず、涙がこぼれていた。

他の音が耳に入らないほどピアノの音に身を任せ、ただユノを想っていた。

写真に撮られているのに気付かないほどに。

「…ミン君、チャンミン君!」

身体を揺さぶられ、ようやく我に返る。

「OK、出たわよ?」

「あ…す、すみません。夢中になっちゃって…」

「はい」

差し出されたのは白いハンカチ。

「涙、拭いて?」

なんか、恥ずかしい。

こんな大勢の前で泣いて、しかも泣いているのさえ忘れていたなんて。

ハンカチを受け取って会釈をし、そっと涙を拭った。

「写真、見てみる?かなりの出来栄えよ?」

「い、いえ…恥ずかしんで、いいです」

「そう?プロに写真撮ってもらうなんてめったにないんだから、見ないともったいないと思うけど?」

その言葉にかすかに微笑み、もう一度断った。

「もう、着替えてもいいですか?」

「えぇ、大丈夫よ。メイクもちゃんと落としてもらってから帰るのよ?じゃないとせっかくの綺麗な肌が荒れちゃうから」

「はい」

さすがに、このまま帰ることはできない。

メイクをしてくれた人に落としてもらい、私腹をまとえばようやく生きた心地が戻ってくる。

荷物を手に、スタッフの方に感謝の言葉を残して、僕は今日もまたユノの帰りをあの部屋で待つ。

もう残された時間は5日ほどしかない。

今日こそ言わなければ。

そう、決意を胸に。

もう習慣となった夕飯の買出し。

ユノの好きなものを思い浮かべながら食材を買い込み、部屋へと向かった。

まだ誰もいない部屋。

帰ってきたその足でキッチンへと向かい、支度を始める。

なぜか、これまでの日々が走馬灯のように駆け巡る。

ユノと出逢ったあの日から、今日までの出来事が。

交わした言葉、仕種、表情のひとつひとつまでもが鮮明に。

どうして、好きになってしまったんだろう。

胸に巣くう想いが恋心だと気づかなければ、もっと一緒に居られたのに…。

「チャンドラ」

不意に、後ろから飛び出してきた手が僕を包み込む。

「ただいま」

「…おかえりなさい、ユノ」

もう数えるほどしか残っていない、ふたりで過ごす時間。

ユノは、どう思うのかな…?

悲しいとか、寂しいとか思ってくれるかな…?

ホントはね、すごく寂しいんだ…。



38へつづく。






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