雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Spinning 43

Spinning 43

C side

言いつけられた用事を終えて戻ってみると、そこにユノの姿はなかった。
どうしようもなく不安に襲われる。

入ってきたばかりの扉を後ずさるように再度潜り抜け、身を翻した瞬間。
何かに当たって弾き返されたかと思えば、倒れかけた身体が強く引き寄せられた。

「チャンミナ?」

「ユノ…っ」

優しい微笑を浮かべ、首をかしげる姿がじわじわと滲んでいく。
微笑みは次第に困惑と焦燥感へと変化し、僕は腕を引かれて部屋へと連れ戻されていた。

「悪い、不安にさせたな…。大丈夫だから、どこにも行かないから泣くな」

優しくされればされるほど、涙は止め方を失う。
ポロポロと、次から次に、拭っても拭っても、意思に反して溢れていく。

どうしたらいいのかと慌てながらもユノは僕をただひたすらに抱きしめ続けてくれた。

「大丈夫か?落ち着いたか?」

「ゴメン、なさい…」

小さくしゃくりあげながら頷き、顔を見られまいと胸に押し付けた。
ブランド物の高級シャツが、スーツが酷い有様で、落ち着き始めた僕は青ざめた。

「気にするな。こんなものはいくらでも替えがある。それより…」

まだ涙のあとが残る頬を撫で、目じりに浮かんだ涙へそっと唇を寄せる。
当然のように行われる、流れるような行為。

「オレにとってはお前のほうが何倍も大事だ」

「…」

やっぱり、信じたい。素直にそう思った。
胸に突っかかっていたものがするりと抜け、心を覆っていた暗雲に優しい光が降り注ぐ。

「ユノ…っ」

歯止めをかけてきた想いが溢れ、僕は久しぶりに自らユノへと身を寄せた。
それだけじゃ足らなくて、場所とか立場とか全部かなぐり捨てて。

「チャンミナ…」

抱きしめ返してくれる腕が、その力強さと優しさが、包み込んでくれる香りが胸を熱くする。
躊躇いを捨てて唇を寄せれば触れ合った箇所から幸せがあふれ出す。

「信じて、いい…?」

「チャンミナ?」

「ユノは、僕を裏切ったりしないって…」

また、滲み出した涙。
何をそんなに悩んでいるのだろうか。何がそんなに苦しめているのだろうか。

いまだその原因はわからない。
でも、その問いかけに対する応えに迷いはない。

「当たり前だ。
オレは、絶対にお前を裏切らない。
他の何を失っても、絶対に」

強い意志を感じるその言葉。
その言葉は深く心に浸透し、心に負った傷を癒してくれるようだった。

充分だ。もう、充分だよ。ユノ。
「ありがとう、ユノ…。ゴメンね…」

「チャンミナ?」

これから僕がしようとしていることは、間違いなくユノを傷つける。
傷つけるだけじゃなく、すべてを奪うことになるだろう。

そうなればきっと、僕を恨むことになる。憎むことになる。
だから…決めたよ。ユノ。

「仕事が終わったら、少し出かけてくる」

「…」

「遅くはならないから。絶対に帰るから。だから…待ってて?」

そらされることなく真っ直ぐに注がれる眼差し。
強い光を髣髴とさせるその眼差しを僕もまた真っ直ぐに見つめ返した。

「…わかった」

快い返事ではなかったけれど、ため息交じりだったけど、でも受け止めてくれたのはユノもまた僕を信じていてくれる証。
もう一度身を寄せて目を閉じ、胸いっぱいにその香りを吸い込んだ。

「愛してる、チャンミナ…」

不安を押し込み、毎日のようにくれる愛の言葉。
何もいわない僕に催促することもなく、強要することもなく、代わりに毎日言ってくれた。

心苦しくて返せないけれど、僕も同じだよ…?
ずっと、ずっと、あなたを愛してる。

「…」

仕事を終えたその足で僕はこの場所へやって来た。
ポケットから1枚の名刺を取り出し、記されていた電話番号へと発信する。

『はい』

「シム・チャンミンです」

そう名乗れば一瞬の間が空いた。

『驚いたな…。少し、諦めかけてたんだ。連絡は来ないだろうって』

「…あまり、時間がありません。いまから逢えませんか?」

余計な話は不要だと本題を切り出せば、すぐさま答えが返ってきた。
近くの喫茶店へと移動し、コーヒーを注文した。

「で、ご用件は?」

「ユノは、この件に関しては無関係です」

「…それで?」

何か言いたそうな表情だった。
でも彼は何も言わず、そう続きを促した。

「あなたの目的はなんですか?それが僕にはわからない」

「…」

「単なる事故と断定された事件をなぜいまさら調べているんですか?」

なんの関係もない赤他の他人。
それがなぜ1件の交通事故を必要以上に穿り返しているのか。
さっぱり目的が読めない。

「君のお父さんはオレの高校時代の恩師だった。
それがきっかけだ。
それと…安っぽく聞こえるかもしれないけど、ジャーナリズムとか、正義感とか、そういった類だな」

「…」

「市民を守るべき組織が、公正を欠き、裏金を受け取り、犯人を隠匿し、助けるべき人間を助けず、腐った人間の味方をしている。それがいまの世の中だ。もちろんすべてがそうでないというのはわかっている。だが、縦社会では上の意見が絶対だ。オレはそういうのが我慢ならない」

声を荒げるでもなく、淡々と語るその人の瞳はどこか寂しげで、表情には翳があった。

「オレの世界でもそうだ。報道の自由なんて言いながら、実際には圧力がかかり規制される。公表されるのは事実の一部分だけ。誰しも知る権利があるのに、だ。だから、それを打ち砕いてやりたい」

「…それは、僕を…僕の家族を利用するということですか?」

思ったことをそのままに問いかければ、苦笑いが浮かぶ。

「結果的にそうなるな…」

「…」

「でも、勘違いしないでくれ。オレだってなんの覚悟もなくこんなことしてるわけじゃない。これを公にすればオレは間違いなくクビだ。マスコミ関係の職にはこの先つけないだろう。でも、それでいいと思ってる。迷いはない」

ゆるぎない眼差しが、ユノを思い出させた。
いつだって真っ直ぐで、いつだって一生懸命で、ちょっと不器用で、すごく心が優しい人。

「事実を事実として公表し、全員に判断してもらいたいんだ。何が正しくて、何が間違っているのか。当たり前となってしまっているいまの状況に、疑問を持ってもらいたい。まぁ、理想論だけどな」

「どうして、そこまで必死になるんですか…?」

「後悔しないで生きるためだ」

きっぱり、はっきりそう言い切るこの人が、スゴイと思った。

周りに左右されることなく、自分の意志を貫いて生きることがどれだけ大変なことか。
一度心が折れてしまったから、わかる気がする。

「僕は、何をすればいいんですか…?」

意志の強さを感じた。人として信頼に値すると思った。
そう問いかければ嬉しそうに、少し幼い笑顔を浮かべる。

「強くあればいい」

「強く…?」

「あぁ」

差し出された手。
僕よりも小さな、でも頼もしい手。

じっとその瞳を見つめ返し、決意を胸に僕はその手を取った。

44へ続く。



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コメント

Re: 一気読み(笑)

非公開になっておりましたので、お名前を伏せさせていただきます。

£#☆*様

初めまして、葉月です。
コメントありがとうございます!
しかも一気読みまでしていただけるなんて…
ホントに光栄です( 〃▽〃)
これからも遊びに来てくださいね♪
お待ちしております(*^ー^)ノ♪

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