雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Spinning 45

Spinning 45

Y side

失うと、わかってしまった。
君の決意に、気づいてしまった。

言葉にはしなかったけれど、君の言動が教えてくれた突然の別れ。
君が苦しみながら出した結論を足蹴にすることもできない。

たとえ、理由を聞かされていなくとも。

「ユノ…愛してる…」

震える声。唇に重なる感触。包まれるぬくもり。

「愛してる…っ」

「…」

「ゴメンね…。憎んでも、恨んでもいいから…」

なんで、離れたくないのに離れなければならないんだ?
こんなに愛してるのに。

チャンミンだって同じだろ?
まだ、オレのことを愛してくれている。

それなのに…。

「僕のこと、忘れないで…。どこにいても、僕はユノのことを想っているから…」

最後の口づけは、切ない涙の味がした。
遠ざかる足音。そして遠くから扉のしまる音が聞こえる。

それはつまり、オレたちの歩む道が別々となったということ。

「…」

ゆっくりとまぶたを開けば色も光も失った世界。
あれだけ泣いたのに涙は枯れることなく、またあふれ出す。

「チャンミナ…っ」

まだ、いたるところに残っている。
その香り。その感触。声も笑顔も泣き顔も。
忘れることなんてできるはずがない。

「…」

身体を見やれば幾重にも愛の証が、存在の欠片がある。
シーツには血が滲み、昨晩の行為を物語り、手を伸ばせばまだかすかに暖かい。

やっぱり、無理だ。

脱ぎ捨てた服をまとい、駆け出した。
エレベーターを待っている時間も惜しくて、非常階段を駆け下りる。
エントランスから外へと飛び出し、辺りを見回すもすでに姿はどこにもなかった。

「チャンミナっ!」

腹の底から声の限り叫んでみても、むなしく早朝の住宅街に響くだけ。

「…っ」

どうしてこうもうまくいかないんだろう。
なんで、いつも手遅れになってしまうんだろう。

腕を掴んでおけばよかった。
繋いでおけばよかった。

あの部屋に閉じ込めて、オレだけのものにして、オレしか見えないように、オレしか感じられないようにすればよかった。
もちろん、そんなことできやしないけど。

でも、そう思わずにはいられなかった。
何もする気が起きなくて、でも仕事には行かなきゃで、現実を受け止めきれない心のまま会社へと向かった。

「副社長!」

執務室へ入ろうとした瞬間、そんな声が聞こえてきた。
振り返るとそこには血相を変えた秘書室室長の姿があった。

「…」

「き、今日、出社してみたらデスクにこれが…」

震える手が差し出したものは、予想通りのものだった。
汚れひとつない白い封筒には退職願という言葉がはっきりと記されていた。

「あんなに頑張ってたのに、急にどうして…」

チャンミン…。

心の中で問いかける。
他に、選択肢はなかったのか…?

オレたちが離れるという以外の選択肢は。
相談をしてくれれば、ひとこと言ってくれれば、変わったかもしれないのに。

「…とりあえず、休職扱いにしておいてくれ。これはいったん、預からせてもらう」

「か、かしこまりました…」

チャンミンとの接点をいきなりなかったことにはできなかった。
これは単なるオレの悪あがきで、チャンミンが望むものではないだろう。

ただ、もう少しだけ時間が欲しい。
頭と心を整理する時間が。

仕事をこなしながらも、チャンミンとの思い出が詰まった部屋にいるときも、ただひたすらに想う。
チャンミンの願いを叶えたいと思いながらも、何も知らないまま心の整理をつけることなんて到底無理なわけで、ともなれば諦めることもできやしない。

そう。

めぐりめぐって出した結論は、やはり同じだった。
チャンミンが出て行ってから1ヶ月が経ったその日、オレは再びその場所を訪れた。

「ずいぶん、やつれたな…」

それが彼の最初の一言。

「チャンミンは、どこにいる?」

「…」

沈黙は、知っているということに等しい。
苛立ちを覚えながらも、心の中で安堵した。

「元気に、してるか…?」

「してると思うか?」

問いかけに問いかけを返され、オレは首を左右に振った。願いをこめて。

「魘されてるよ。毎晩、毎晩。アンタの名前を呼びながら、ゴメンなさいって何度も謝りながら、泣いてる」

「…」

オレと、同じだ。

正直、嬉しいとさえ思った。
まだ心は繋がっているんだと、愛されているんだと。

同時に悲しくもなる。
そんなに想っているならなんで離れていったのかと。どうして戻ってこないのかと。

「ひとつ、聞いていいか?」

「…」

「お前は、あの子のために何を捨てられる?」

まだ出逢ってから2回目。
会話を交わしたこともほとんどない人間。
けれど、迷う必要はない。

「チャンミナ以外、すべて」

躊躇いは一切なかった。
その答えに質問を投げかけた本人も驚いたようだ。

オレにしてみれば別に驚くこともない。
当然の答え。

「地位も、名誉も、金も…全部捨てられるか?」

「あぁ」

ただ、心配なことがひとつだけある。
目を伏せ、自嘲しながらため息をこぼした。

「そうなったとき、チャンミナが受け入れてくれるかは不安だけどな」

チャンミンがそばにいてくれればそれでいい。
望みはただひとつだけ。

出逢ったその瞬間から特別な存在になった唯一の人。
その人だけは、不幸にはしたくない。

「なんか、アレだな…」

一見、不機嫌とも見て取れる表情。
煮え切らないのか、消化不良を起こしているのか、険しい表情で男は乱暴に頭をかいていた。

「金持ちってのはどいつもこいつもオレ様主義で一般人を見下したように生きてるもんだと思ってたんだけどな…」

「…ほとんどそうだろ。みんな腹の探りあいで、どうやったら自分の利益になるのか。そればかりだ」

本当に、反吐が出る。
そんな世界しか知らなかったから、そんな人間ばかりだったから、オレはどうしようもなくチャンミンに惹かれた。

穢れを知らない瞳で。純粋な心で。
すさんでいたオレの心を癒し、変えてくれたんだ。

「オレも、チャンミナに出逢わなければ間違いなくその腐ったヤツラと同類だ」

「…」

ふっと、口元が歪み、笑顔かこぼれる。
ひとしきり楽しそうに笑い、男は少し待ってろと言い置いて席を立った。
戻ってきたとき、その手には分厚い資料が抱えられていた。

「…?」

「すべてを捨てる覚悟があるなら読め。
ないなら、帰れ」

「…」

投げるように置かれた資料を前に、震えた。

この中にあるだろう、チャンミンがオレの元から去った理由。
知りたいと思っていたのに、いざとなると言いようのない恐怖が押し寄せてきた。

急かすことなく、彼はただオレを見つめていた。
その瞳になんら感情は読み取れない。
ただ、答えを待っているだけ。

「…」

もしかしたら、このときオレは初めて同じ天秤に乗せたのかもしれない。
口ではチャンミン以外必要ないといいながら、チャンミンのためにすべてを捨てられるといいながら、実際に量ったことがなかった。

そして、出した答えは…。

「いいんだな?後戻りできねぇぞ?」

書類に手をかけた瞬間、いままで口を閉ざしていた男は揺さぶりをかける。

「…あぁ」

何も書かれていない表紙をめくり、ひとつひとつの言葉を丁寧に読み進めていく。

ページをめくるたびに、指が震えた。
にわかには信じられないような現実に血の気が引き潮の如く引いていく。

「…っ」

息が、苦しくなる。
涙を流しながら信じていいかと問いかけたチャンミンのその声が、瞳がまざまざと蘇る。

辛かっただろうに、苦しかっただろうに。
泣き言ひとつ言わず、ひとりで戦っていたのか。

それに比べてオレはなんて小さな人間なんだ。
悔しくて、たまらない…。

「…」

できることを考えた。
嘆いていても先には進まないし、チャンミンが戻ってくるわけでもない。
それならばチャンミンのために何ができるか、それが最重要事項であり、最優先事項だ。

「正攻法でいくのか?」

「…あぁ」

「弁護士は?」
「目下、人選中だ」

その答えを受け、オレは携帯電話を取り出した。
しばらく呼び出し音が続き、続いて忙しそうな声が聞こえてきた。

『なんだ?このクソ忙しいときに』

久しぶりだというのに、第一声は不機嫌そのものの声。
当然といえば当然だ。

ここ数年、ほとんど連絡もせず、連絡があっても相手にしていなかったのはオレ自身。
ツケが回ってきたということだろう。

「悪いな。頼みがあって連絡した」

『さんざん無視してたくせに頼みだ?』

「お前しかいないんだ」

引き下がるわけには行かなかった。

『とりあえず言ってみな?』

「直接会って話したい。都合のいい時間を教えてくれ。お前に合わせる」

『ふ~ん…。じゃあ、今日の20時。いつもの店でどうだ?』

ある程度状況を察してくれたのか、先延ばしにすると思ったのに予想外にも今日会ってくれるという。

「すまない」

『いいってことよ。タダ酒飲めるしな~。じゃ、またあとでな?』

言い種に苦笑いを浮かべ、観察するようにオレを見つめていた男を見つめた。

「弁護士をやってる友人だ。普通の弁護士じゃ買収されて、もみ消されて終了だ。金じゃ靡かない弁護士が必要だろう?」

「信用できるのか?」

「あぁ。アイツなら、絶対にやり遂げてくれる」

自信を持っていえる。
アイツはそういうヤツだ。

「店の住所だ」

手帳を1ページ千切り、そこに店の名前と住所を記したものを差し出した。

「来るだろう?」

「…あぁ」

まだ、完全に信用されたわけじゃない。
だから絶対に来ると踏んでいた。

入れ知恵をしないか、信頼に足る人間かを判断するために。

「アンタはどうするんだ?弁護士の橋渡しをして、それでおしまいか?」

「オレにはオレにしかできないことがある」

「…?」

いぶかしむように眉根を寄せ、首をかしげる男にオレはそっと微笑んだ。

「オレは、アンタを裏切ってもチャンミナは裏切らない。絶対に」

歯に衣着せぬ言葉に男は肩を揺らし、腹を抱えながら笑った。
ひとしきり笑った後、笑いすぎで浮かんだ涙を拭いた男はそっと手を差し出した。

「改めて。キム・ドンワンだ」

「チョン・ユンホだ」

下手な挨拶はいまさら不要だと、名前だけを名乗り、握手を交わす。
それだけでオレたちには充分だった。

46へ続く。



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