雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

腐女子による腐女子のための、東方神起妄想小説サイト。ホミン・ミンホどっちも有です。

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

FC2カウンター

ランキング

皆様の愛を葉月へ… にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

プロフィール

葉月

Author:葉月
雪・月・花 ~From.Sweet Drops~へようこそ!
このblogは東方神起大好き腐女子による腐女子のための妄想小説サイトです。
R18要素含みます。
ご覧になる方は、自己責任にてお願いいたします。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (0)
葉月の雑記 (58)
Spinning (57)
REAL (27)
Can't stop Fallin' Love (19)
Birth Day SP (1)
WITH (2)
T 1 Story (3)
DIRT (103)
DIRT 番外編 (2)
metropolis (47)
君のいない夜 (50)
Chandelier (45)
愛をもっと (37)
Tea for Two (3)
Bittersweet (270)
短編 (42)
MIROTIC (234)
Singin' in the Rain (53)
Love in the ice (65)
Your Man (110)
Beside (48)
Double Trouble (57)
TAXI (76)
Heaven's Day (54)
恋焦がれて見た夢 (75)
バンビーノ! (69)
Stranger (80)
キ・セ・キ (127)
Love Again (69)
DARKNESS EYES (77)
366日 (93)

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
小説・文学
7位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
BL
1位
アクセスランキングを見る>>

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Beside 14


Beside 14



★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



翌朝、オレは初めてチャンミンの運転する車に乗った。

車の性能だけじゃない。

やっぱり、運転がうまいんだ。

止まるときも、発進するときも、ほとんど振動はなかった。

走っているのかと疑いたくなるほど。

でも、窓の外の景色は左から右へと絶え間なく流れていく。

走るにつれ、見慣れた風景が映り込んでくる。

オレが逃げ出した、生まれ故郷。

街並みは少し変わっているけれど、でもところどころに記憶の欠片が残っている。

ドンジュとよくいった喫茶店であったり、夢を語り合った公園であったり。

「ユノ、着きましたよ?」

「…」

窓の外に見えるのは、何度か訪れたことのあるその場所だった。

促されるまま車を降り、ひときわ大きなその建物を見上げる。

「ひとつだけ約束してください」

「…?」

「何があっても、何も言わないでください」

「…」

建物を見つめていた視線をゆっくりと右へ移動させ、チャンミンを見つめた。

真っ直ぐに実家を見つめたままのその横顔を。

「…わかった」

「じゃあ、行きましょうか…?」

いつもとは少し違う。

言葉の歯切れが悪い気がする。

微笑みが、いつもより硬質な気がする。

ゆっくりと歩みだすチャンミンをしばし見つめ、オレもまた足を踏み出した。

「ただいま戻りました」

扉を開けてそう声をかければ、慌ただしい足音が聞こえてくる。

「チャンミン様!お帰りなさいませ」

姿を現したのは、オレも逢ったことのあるお手伝いのおばちゃんだった。

チャンミンに向かっていた視線が、ゆっくりとオレへ向けられる。

「あ、あらあらあら!ユンホさんじゃありませんか!」

「ご、ご無沙汰しています」

何も言わないでって言われたけど、挨拶くらいはいいだろうとそう声を出した。

一応チャンミンを窺ってみたけれど、微笑んでいるだけ。

「母さんは?」

「お部屋でお休みです。チャンミン様が家を出られてからは、なかなかお部屋から出てきてくれなくて…」

「すみません。心配をかけてしまって」

「いえ、とんでもない!チャンミン様に比べたら私なんか、全然」

少し涙ぐんで見えるのは気のせいだろうか…。

下手なことを言うわけにもいかず、浮かんだ疑問を飲み込んだ。

「ユノ」

「…」

呼びかけに頷きで応え、パタパタと足音をさせながらチャンミンの後を追いかける。

階段を上って2階へと進み、ひとつの扉の前で足を止めた。

「ユノ、約束は覚えてますね?」

「…うん、覚えてる」

ここで確かめたということは、この部屋の中に何かがあるということなのだろう。

知らず固唾をのみ、逸る心を落ち着かせるように意識して深呼吸した。

チャンミンもまた深く息を吸い込み、意を決したように扉をノックした。

「はい」

聴こえてきたのは少し弱々しい声。

ドアノブへと手をかけて引きおろし、ゆっくりと扉を開いた。

「母さん」

「ドンジュ!」

耳を疑った。

「ただいま、母さん。体調はどう?」

「大丈夫よ?少し暑い日が続いていたから、少し疲れちゃったみたい」

「暑さももう少しで落ち着くだろうから、無理はしないで?母さんには長生きしてもらわないと」

なんで、そんな普通に会話してるんだ…?

明らかにおかしいだろう。

ドンジュは死んだんだ。

いまここにいるのはドンジュじゃなくて、弟のチャンミンだ。

それなのに、どうして実の母親がチャンミンに向かってドンジュって呼んでいる?

「あら…もしかして、ユンホ君?」

「あ、えっと、その…」

「久しぶりね?元気だった?最近遊びに来なかったから、ドンジュとケンカしたんじゃないかって心配していたの」

声を立てて笑うさまは少女のようで、まるで違和感を感じていないようだった。

「ケンカなんかするわけないでしょう?僕もユノも少し仕事が忙しかっただけだよ」

「ならよかったわ。これからもドンジュのことよろしくね?」

「は、い…」

ドンジュじゃない。

ここにいるのはチャンミンだ。

痛いほどよくわかった。

オレの前でだけ、自分でいられると言ったチャンミンの言葉の意味が。

胸が痛くて、苦しくて、視界が滲んでいく。

「母さん、ちょっとユノと話しがあるからまた後で来るね?」

「夕飯は一緒に食べて行ってくれる?」

「うん。久しぶりに母さんの手料理が食べたいな」

「わかったわ。楽しみにしてて?ドンジュの大好物、いっぱい作ってあげる」

心がついていかない。

チャンミンの気持ちはどうなるんだ、って。

「ユノ、部屋に行こう?」

唇をかみしめたまま、頷いた。

部屋を出るとオレの手をチャンミンがそっと包み込む。

「チャンミン…っ」

もう、我慢できなかった。

別の部屋へ入り、ただその身体を抱きしめた。

ドンジュじゃない。

チャンミンなんだって誇示するように。

「兄が死んでから、母は心を病みました。僕を兄だと思い込み、ようやく心の平静を保っているんです」

「そんなの…っ」

間違ってる。

チャンミンの人格を否定しているようなものじゃないか。

「泣かないで」

堪え切れずこぼれたしずくを、チャンミンの手が優しく拭う。

「僕は大丈夫です。ユノはちゃんを僕を見ていてくれているでしょう?」

「当たり前だっ」

「なら、大丈夫です。ユノがそう言ってくれるなら、僕は僕でいられる」

どうしてオレは逃げ出してしまったんだろう…。

自分が辛いからって。

チャンミンひとりに押し付けて。

「ユノ…僕の名前、呼んでくれませんか…?」

耳元で聞こえた切ない言葉。

抱きしめる腕に力を籠め、その名前を紡いだ。

「チャンミン」

願いを込めて。

何度だって呼んでやる。

お前はドンジュじゃない、チャンミンなんだ。

それ以外の何者でもない。

誰かの代わりなんかじゃない。

チャンミンは、チャンミンなんだから。

「チャンミン」

「…」

ドンジュ。

オレが、守るから。

お前の大切な弟は、オレが絶対に守る。

だから、チャンミンを助けてやってくれ。

そう、ただ天にいるドンジュに願った。



つづく。






にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

関連記事
スポンサーサイト

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 | HOME | 

Design byLoco-net::blog 
Copyright © 雪・月・花 ~From.Sweet Drops~.All rights reserved.