雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Double Trouble 44


Double Trouble 44



★♪♯♭☆♪♯♭☆♪♯♭♪♯♭☆♪♯♭★



どれくらい時間がかかるだろう。

彼が目覚めるまでに。

僕は待つしかない。

しかし、彼の大切な人には時間がない。

人間というのは儚い生き物だ。

昔より寿命は長くなったが、いいとこ100年。

平均で言えば80年。

あれだけ力を奪われた状態で、眠ることで復活を図るなら100年という年月は容易に過ぎてしまう。

それは、彼の望むことなのだろうか…。

桜が動いたということは、彼が望んだのだろう。

終わりを望んでいた彼が生きることを。

じゃなければ、桜が動くはずがない。

「…」

太陽の寝静まった時間。

いつも彼がそうしていたように、庭へと出た。

色とりどりの花が咲くゆっくりと庭を進み、小高い丘を登る。

そして、目を見開いた。

ここへ来てから変わらずに咲き乱れていた桜が、跡形もなく消え失せていた。

彼を胎内に宿したまま。

血の気が音を立てて引いていく。

身を翻し、邸へと戻った。

それは無意識の行動だった。

意味がないとわかっていながら、あの人の元へと向かっていた。

「ユノ!」

扉を開け放ち、その部屋にいるはずのその人の名前を呼んだ。

瞬間、時が止まった。

「静かに。いま、眠ったばかりだから」

「あ…な、なんで…」

ベットから抜け出し、情交の痕が色濃く残る肌を白いシャツの裏へと隠す。

そして、僕の手を引くようにして扉を閉めた。

「いったい、何が…」

どう考えても、あの状態から復活するにはかなりの時間を要したはず。

考えられる方法は、食事をすること。

しかも保存されているものではなく、生き血を。

だが、彼がそれを選択するとは思えない。

あれほどまでに、頑なまでに、拒絶してきたのだから。

では、なぜ…?

なぜ、いま彼は変わらぬ姿で僕の前にいる。

「桜と融合した」

「は…?」

「いま、僕は桜と同化している。在り方が少し変わったっていうカンジかな?」

なんでもないことのようにそう呟き、キッチンへと立つ。

時間が戻ったような錯覚を覚える。

怒涛の時間がすべて無に帰してしまったような、そんな感覚。

「桜は…」

「見つけたんだよ」

「え…?」

「桜の捜していた人。ミノたちが連れてきてくれた」

思い当たる人物。

それは、ひとりしかいない。

彼を助けるために協力してくれた人間。

ユノの同僚であり、バチカンが派遣したもうひとりの人。

「彼だった」

「そんなことが…」

「奇跡だね。だから、僕に命を分け与えてくれた。目的は遂げたから、と」

ホントに、奇跡としかいいようがない。

そんな偶然があるのだろうか。

普通であれば考えられない。

話ながらも着々と、あの人間のための食事を作り上げていく。

「ミノ」

「…」

改めて名前を呼ばれ、心臓が跳ねた。

理由は、名前を呼ばれたから、だけではない。

その声の質が、明らかに変わったから。

「本邸へ戻るよ」

「え…?」

「やりたいことができた」

それこそが奇跡。

生きることに消極的で、諦めきっていた。

つい数日前まで、終わりだけを考えていたはずなのに。

いったい、何があった?

どんな心境の変化が?

疑問に思いながらも、苛立ちが奥底にある。

変化をもたらしたのが僕ではなく、おそらくあの人間だから。

「人間との共存を図る」

「…」

それは、彼が当主となってからずっと夢見ていたこと。

同時に諦めた夢でもある。

仲間の、しかも信じていた兄弟にも等しい者に裏切られたことで彼は心に深い傷を負った。

だからこそここで数百年もの間、過ごしてきたのだから。

なのに、いまさら…?

もう一度夢を叶えようと…?

「どうして…?」

「いまならできる気がするんだ」

「…」

あの男がそうさせるのか…?

また、危険の中に身を投じることになっても叶えたいと思うほどに。

あの男と一緒に在るために。

できるなら、このままここにいさせたい。

二度と傷つくことがないように。

「次の満月に、ユノを堕とす」

「…っ」

心臓が止まるかと思った。

いままで、一度も人間を手にかけたことはなかった。

境界線を保ち、種族を脅かすことなく、誰に手をかけることもなく生きてきたのに。

ゆえに当主としての質を問われ、白い目で見られてきたというのに。

すべてを覆そうとしている。

根底から。

「綺麗ごとをいくら並べても、やっぱり僕も浅ましい一族の端くれなんだろうね」

目を伏せ、自嘲するその姿。

「こんなにも誰かを欲しいと思ったのは初めてなんだ」

「…」

「誰かを愛するのも、執着するのも」

調理していた手を止め、そっと息をつく。

でも、その横顔はいままで見たことがないくらい輝いて見えた。

「ユノの前世の話は聞いた?」

「…いえ」

「前世でユノは、目の前で愛する人を殺されている。僕の一族に」

今度は、横顔が愁いを帯びる。

ころころと変わるその表情。

こんなにも感情を露わに話す彼を見るのは、初めてだ。

それもすべてあの男のせい。

きっと、羨ましいんだ。

僕にはなしえなかったことをたかだか10日間でやり遂げてしまった人間に。

「そういう人間を失くすためには、共存をしていくしかない。僕たちは人間なしには生きられない。しかし、人間だって生きている。その尊い命を奪う権利は誰にもない」

「どうやって…?」

「まずは頭の固い長老どもをどうにかしないとだね」

何が楽しいのか、彼は微笑う。

子どものように。

「大丈夫だよ。僕はもう、逃げたりしない。ユノとともに生きていくって決めたんだ。たとえユノに恨まれる日が来たとしても」

「どうして…」

なぜ、自ら進んで荊の道を選ぶ?

間違いなく、血を見る。

心優しい彼が耐えられるのか?

耐えられなかったからこそ、甘んじてここに軟禁されることを選んだんじゃなかったのか?

「やるよ、僕は。だから…もう一度手伝ってほしい」

「…」

振り返り、真っ直ぐに僕を見つめる。

揺らがない、1本の芯が宿ったようなその眼差し。

そんな瞳で見つけられたら、何も言えなくなってしまう。

ズルイんだ。

この人は、そういう人だ。

「ミノ」

「…」

ため息しか出てこない。

僕に選択された道はもうひとつしかない。

「御意」

「ありがとう」

「…」

何がありがとう、だ。

嫌だなんて言わせる気、最初からなかったクセに。

すっかり、忘れてた。

こういう人だったってことを。

でも…。

「お前は、僕が守る。絶対に。傷ひとつ、つけない」

「よろしくね。僕はユノを守るので精一杯だから」

「まとめて守ってやるから心配しなくていい」

乗り掛かった舟だ。

最後まできっちり面倒を見てやる。

たとえ、どんな結末が待っていようと。

彼を選んだ時点で、覚悟はしていたんだ。

「頼もしいね」

久しぶりに見るその笑顔に心が絆されてしまった。

僕は、たぶん誰よりも馬鹿だ…。



つづく。






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Re: タイトルなし

ひ◇み 様

ミノ君の気持ち、気になりますね~"(-""-)"
もしかしてユノ様のライバル??

落ち着いたようで何よりです!
22日もOKということで楽しみ♪
なんと、その方辞められてしまうのですか!?
一度お顔を拝みに行きたかったのに…残念(T_T)

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Re: タイトルなし

か◇みん 様

ミノ君、さすがチャンミン君の片腕です!
でも、複雑…。
やっぱり悔しいですよね。
チャンミン君の心動かしたのがずっとそばにいた自分じゃなくて、たかだか10日間だけを過ごした人だったなんて。
テミン君に癒せるかな…?
桜、消えちゃいました。
でも、おかげでチャンミン君が復活したので♪
最後にちゃんと、シウォンさんとお話できたかな?
どんな会話したのかな??
チャンミン君は、ようやく生きる目的を見つけられたようです!
ぜひぜひ突き進んでもらいましょーっ(≧▽≦)
もちろん、ユノ様と一緒に♡

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