雪・月・花 ~From.Sweet Drops~

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Spinning 52

Spinning 52

できれば早いほうがいいというチャンミンの要望に応え、オレたちは週末、父の元を訪れた。
情状酌量が認められ、父は実刑ではなく、執行猶予となった。

そう。
他でもない、オレが父を説得し、自首させ、さらに証言台へ立ってもらった。

それがあったからこそあの事故が再捜査となり、彼女への罪が確定したと言っても過言ではない。
でも、それはチャンミンの知らないところ。

父を説得したのはドンワンとドンヘということになっている。
オレの望んだ形だった。

「チャンミナ?」

父の住む家が近くなるにつれ、どこか思いつめた表情で俯いていた。

「…やっぱり、やめるか?」

まだ情緒不安定な状態のチャンミンに、余計な負担はかけたくない。
それがオレの最優先事項。

しかし、問いかけに対してチャンミンは静かにかぶりを振った。

「大丈夫です」

「…」

無理をしているのは誰が見ても明らか。
でもチャンミンが望むのなら連れて行かないわけにはいかない。

片手を伸ばしてそっと髪を撫でていると、不意にやせ細った指先が絡みついた。
その手を迷うことなく握り返し、オレは実家の門を潜った。

「…」

車が止まっても、しばらくチャンミンは助手席から動こうとはしなかった。
ただオレはその横顔を見つめ、手を握り続け、心が決まるのを待つ。

「ユノ…」

顔を挙げ、真っ直ぐにオレを見つめ、名を呼ぶ。
そこに先ほどまでの不安な色はなかった。

でも…。
まだオレ自身の心の整理がついていない。

「…」

本当は、逃げ出したいほど怖かった。

もしかしたら、これが原因でまたチャンミンがいなくなってしまうかもしれないと。
少しでも不安を払拭したくて、オレは繋いでいた手を強く引き寄せた。

「ん…っ」

チャンミンの気持ちなど無視して、自分勝手な理由だけでの口づけ。
触れるだけでは足らず、舌を差し込み、夢中でその唇を貪る。

若干の抵抗はあったもののすぐに鳴りを潜め、苦しさを紛らわすように胸に宛がわれた手がシャツを握り締めていた。

「は…っ」

唇をゆっくりと離せば唾液が糸を引き、肩を揺らしながら酸素を貪り、頬は上気し、どれだけ激しかったかを物語っていた。

「何があっても、オレは今後一切お前を手離すつもりはない」

約束なんていくらしたって意味がない。
チャンミンが離れる道を選ぶなら今度こそ鎖に繋いで、飼い殺してやる。

「絶対に、だ」

驚きに濡れた瞳のまま見開き、呆然とした面持ちでオレを見つめるその表情。
答えなど必要ない。
これはすでに決定事項だ。

誰が、たとえチャンミンが嫌だといっても、絶対に変わらない。

言うだけ言って、オレは車を降りた。
聞くつもりなんかないけど、たぶん怖かったんだろう。
チャンミンの思いや、答えを聞くのが。

「…」

背を向けていると、扉の閉まる音がかすかに響いた。
そして、数秒後、隣に影が並ぶ。

「ユノ、行こう…?」

「…あぁ」

チャンミン、お前はいったい何を考えてる?
未来をどう描いている?

どうか、オレと同じ想いでいてくれ…。

そう願いながらオレは久しぶりに実家へと足を踏み入れた。

「お帰りなさいませ、坊ちゃん。だんな様が応接間にてお待ちです」

「あぁ」

メイドに短く応じ、歩き出せば斜め後ろからかすかな笑い声が聞こえてくる。
いぶかしむように振り返れば、チャンミンが幼い笑顔を浮かべていた。

「…?」

「ユノ、坊ちゃんって呼ばれてるんだ」

「…いくら言っても聞かないんだから仕方ないだろう」

なんだか妙に恥ずかしい。
つっけんどんにそう言い返せば、チャンミンはさらに楽しげに笑った。

「緊張、してないのか?」

この話題からそれたくてそう問いかければ、チャンミンは静かに頷いた。

「大丈夫。ユノがいるから」

「…」

どう返そうか、考えているうちに父の待つ応接間へと到着していた。
足を止めたことでチャンミンもそこだとわかったようで、扉を真っ直ぐに見つめていた。

抱きしめたい衝動に駆られる。

強いようで脆く、繊細で、ガラスのような心を持っている人だから。
きっと、心の中では震えているだろうから。

「チャンミナ」

「…」

呼びかけに応えるように振り返り、チャンミンはそっと微笑んだ。
手を差し伸べて抱き寄せ、柔らかな髪をなでながら口づける。

「忘れるな。オレがそばにいる」

「…うん」

オレの言葉をかみ締めるように頷き、真っ直ぐにオレを見つめ返す。
そしてオレはチャンミンの手を握り締めたまま、硬く閉ざされた扉をノックした。

「失礼します」

扉を開くと同時に、ソファヘ座っていた父が立ち上がった。

罪を認めると同時に全権限をオレに引き継ぎ、職を退いた父。
会うのは数ヶ月ぶりだった。

「チャンミナ」

オレの背中に隠れるように立っていたチャンミンを振り返り、視線を重ねた。
一歩、斜め前へと進む

そして父に向かってチャンミンは深く頭を垂れた。

「シム・チャンミンと申します。その節は、大変お世話になりました。今日はお礼を言いたく、お伺いしました」

「…」

驚いたのは、父はもちろん、オレもだった。
責められることなら山ほどあるが、お礼を言われるようなことなど何ひとつない。

「本当に、ありがとうございます」

「チャンミナ…」

なんて、心が広いんだろう。
なんて、心がキレイなんだろう。

お前に出逢って、お前を好きになって、本当によかった。
目頭が熱くなるのを感じ、オレは溜まらず視線を逸らした。

その視線の先、父は呆然と立ち尽くしたまま、見開いたその瞳から幾重もの涙を流していた。
初めて見る父の涙。

さらにそれが胸を熱くする。

「証言台に立たれたのは、ユンホさんの説得によるものですよね…?」

責めるではなく、優しい問いかけ。
でもその内容にオレは心臓が跳ねるのを感じた。

「知って、たのか…?」

気づくとそう問いかけていた。
応えは、穏やかな微笑み。

「それがずっと胸に引っかかっていました。

僕のせいで、お父様を傷つけてしまったんじゃないか。

ユンホさんに辛い思いをさせてしまったんじゃないか。

家族の絆を引き裂いてしまったんじゃないかと」

家族に対する想いの深さ。
わかっていたのに、気づかなかった。

どうしてオレの元に戻ってこようとしなかったのか。
いま、ようやくわかった。

「本当に、申し訳ありませんでした」

そう告げ、チャンミンはもう一度深く頭を垂れた。

「謝らなければならないのは、私のほうだ」

「…」

搾り出すような声だった。
ゆっくりと顔を上げ、チャンミンは真っ直ぐに父親を見つめた。

「悪いこととわかっていても、従わざるをえなかった。
君を会社で見かけたとき、本当に心臓が止まるかと思った。

隠し通さなければと思う一方で、罪悪感が日増しに大きくなっていった。
できる限りのことを君にしてあげたいと思った。
それは私の自己満足に過ぎない。

ユンホに言われ、できることを考え、私は自分の意思で証言台に立ったんだ。
ユンホの説得に応じたわけではなく、ユンホの正義を貫き通すその心に打たれたからだ。

だから、君が謝る必要はない」

涙を流しながらも澱みなく、はっきりとした口調で父は自分の思いを語った。
それはオレさえも知らない父の葛藤であり、心情。

小さい頃からその背中を見て育ち、尊敬の念を抱き、生きてきた。
一時は失望したが、やはりいまここにいるのはオレの自慢の父親だ。

胸を張ってそう言える。

そして、チャンミンもまたオレにとって最高の人。
チャンミンに出逢わなければいまのオレはない。

「チャンミン君。本当に、すまなかった」

今度は父が深く頭を下げた。

躊躇うことなく、そうするのが当然だと言わんばかりに。
そんな父を前にチャンミンは慌てていた。

「あ、頭を上げてください!僕は、お父様に謝られたくてここに来たわけじゃ…」

「父さんの望むようにさせてやって?じゃないと、父さんが前に進めない」

「で、でも…」

そんなやり取りを聞いていた父は静かに頭を上げ、笑っていた。

どこかすっきりしたような、穏やかな笑顔。
父のそんな姿も久しぶりだ。

「チャンミン君」

「え?あ、はい!」

姿勢を正し、父へと向き直る。

「こんなことを言える立場ではないんだが…ひとつ、お願いを聞いてもらえないだろうか?」

何を言うつもりだ…?

嫌な予感がして、思わず視線が鋭くなる。

そんなオレに気づき、父はオレを見つめてそっと微笑んだ。
心配はいらない、そう言っているような眼差しで。

「僕で、できることなら…」

「君にしかできないことなんだ」

首をかしげるチャンミンに微笑み、父はオレへと歩み寄ってきた。

やっぱり何か引っかかるものがある。
眉根を寄せ、敬遠しているとぽんと肩に手を置かれた。

「この子を、支えてやってくれないか?」

「え…?」

チャンミンも驚いているが、それ以上に驚いたのはオレだ。

何を言ってるんだ?この人は。
正気か??

「と、父さん!?」

「チャンミン君のことだろう?心に決めた人というのは」

なんで、わかったんだ…?

確かにそう言ったことはあるが、名前は出していない。

「これでもお前の父親だ。子どものことならある程度はわかる」

目を泳がせていると、父はどこか寂しげな微笑を浮かべ、そう告げた。
そして同じように狼狽しているチャンミンをもう一度見やり、そっと微笑んだ。

「君と、生きていくとユンホは言い切った。
一度もわがままを言ったことのないユンホが、それだけは譲れないと。

だから…
勝手なことを言っているのはわかっている。
でも、もしできるならそばにいてやって欲しい」

「…」

呆然としていた表情が、次第に可愛らしい笑顔へと変わっていく。
目を細め、嬉しそうに。

「…はい。

僕がそばにいることを、許していただけるなら…。

ユンホさんの、そばにいたいです」

「…っ」

堪えることはできなかった。

いままでの出来事を思い出し、そしていまの幸せを感じ、涙を止めることなんてできなかった。
俯けば、溢れた涙が零れ落ちていく。

その涙を拭ってくれたのは、他でもないチャンミンだった。

「ユノ、僕を許してくれますか…?」

「…」

「勝手に離れてった僕を…

約束を破った僕を…」

許すも何もない。
ただそばにいたいと願う。
ただ、一緒に未来を歩きたいと願う。

それだけだ。

応える代わりに身体を引き寄せ、父の前だということも忘れてオレはチャンミンを抱きしめていた。
強く。強く…。

53へ続く。



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コメント

Re: タイトルなし

非公開コメとなっておりましたので、お名前は伏せさせていただきます。

♪♯♭♪様

初めまして、葉月です。
コメントありがとうございます!

私の偏った妄想を日々お待ちいただいているなんて、とっても嬉しいです!
Spinningもそろそろ終わりに近づいて来ております。

ふたりそれぞれの思い描く幸せが、ふたりに等しく訪れるよう、
そんな願いを込めて日々したためています。
私の描いた幸せが共感いただければこれほど嬉しいことはありません。

DIRTはまだまだ続きますので、どうか最後までお付き合いください。
これからもどうぞ、よろしくお願いします(*'ω'*)

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